自民党政治を大もとから正す方針持つ野党だから 政治を動かす力
大阪民主新報 2005年8月7日、14日付
国民の生活はこんなに苦しく、 外交でもここまでゆきづまっているのに、 郵政だけに熱中して国民のための仕事をまともにやらない小泉内閣に国民の批判が強まっています。 一方、 自民党、 民主党の保守二大政党では政治が変わらないことも、 この間の国会の現実を見ればハッキリしてきたのではないでしょうか。 その中で、 野党とよべる政党、 日本共産党の役割は非常に大きいものがあります。 大阪・近畿選出の国会議員の働きでみればそのことは一目瞭然です。
「2大政党」 が二人三脚で進める悪政に反対
幅広い国民との共同で打開の道開く議席
9条守れの先頭に立ち、 保守も含めた共同進める共産党
海外で戦争する国づくり競い合う、 大阪選出の自民・民主
自民、 民主両党が、 競うように改憲案づくりを進め、公明党も「加憲」 の名で改憲の流れに公然と合流しました。 この先頭に立っているのが、 大阪選出の自民党、 公明党、 民主党の国会議員です。
自民党は、 大阪18区選出の中山太郎衆院議員が衆院憲法調査会長を務め、 自衛隊の海外での武力行使のための9条改憲への方向づけを与えようとする報告書をまとめるなど、 改憲の先頭に立ってきました。
一方、 民主党は、 17区選出の西村眞悟議員が、 「天皇を元首に、 自衛隊を国防軍に」 など、 自民党以上の改悪案を提案するなど、 改憲を競い合っています。
日本共産党は、 衆院比例選出の議員や小林みえ子参議院議員が 「9条守れ」 の一点での共同を広げる先頭に立ってきました。 また、 国会論戦のなかでは、 石井いく子衆議院議員が、 中山成彬文科相が当時従軍慰安婦の言葉がなかったと発言したことを取り上げ、 「内閣の方針と異なる発言を繰り返している。 撤回すべきだ」 と批判。 「『聖徳太子』 や 『大化の改新』 などの言葉も後世そう呼ばれるようになった。 当時なかった言葉だといって教科書から削ればほとんど残らなくなる」 と文科相の誤りを指摘しました。
侵略戦争賛美の 「歴史教科書」 を検定合格にした問題も取り上げ、 「歴史を歪める教科書を子どもたちに押しつけるわけにいかない」 と厳しく撤回を迫りました。
大増税計画を暴露、 阻止へ運動の先頭に立つ共産党 サラリーマン増税で同じ、 消費税引き上げを民主が主導・2大政党
政府税制調査会が打ち出したサラリーマン増税計画は、 定率減税を廃止し、 給与所得控除を半減、 配偶者控除と扶養控除をそれぞれ廃止するというもの。 年収500万円の4人家族で年42万円もの増税になります。
また、 自民党と公明党は07年度をめどに 「消費税を含む税体系の抜本的改革」 を実現する (05年度与党税制 「改正」 大綱) と宣言して、 消費税増税を狙っています。
一方、 民主党は7月14日の 「次の内閣」 会合で 「財政健全化プラン (中間報告)」 をまとめました。
この中では、 サラリーマン増税の方向を明確にし、 扶養控除・配偶者控除・配偶者特別控除の廃止などで5兆円の増収を図ることを打ち出したのです。 これでは、 政府税調のサラリーマン大増税計画と同じ方向です。
消費税増税にいたっては、 民主党は増税の立場を鮮明にし、 これまで小泉首相に税率引き上げを明言するように迫ってきました。
日本共産党はこの国民いじめと真っ向から反対し、 対決してきました。 こくた恵二衆院議員は、 税制改悪で非課税世帯から課税世帯になる低所得者は介護保険料や国保料、 公営住宅家賃もそれに連動して大幅値上げとなることを追及。 これには、 自民党席からも 「血も涙もない」 という声があがりました。
大阪商工会議所の中小企業アンケートでも、 定率減税廃止に9割が反対。
大増税許さない府民の願いを代表できるのは日本共産党だけです。
介護保険改悪に反対、 減免制度など改善に一貫して努力する共産党 民主も自民・公明と一体で改悪進める
特別養護老人ホームなどの施設入所者から 「ホテルコスト」 の名で居住費、 食費を全額徴収し、 軽度者が利用する訪問介護サービスを制限する介護保険改悪法案。 自民党、 公明党、 民主党の賛成多数で可決され、 日本共産党、 社民党は反対しました。
日本共産党は、 改悪に断固反対するとともに、 地方自治体での減免制度の確立など苦難の軽減を大阪でいち早く提案、 全国に広げるため全力を注いできました。
採決に賛成した民主党は、 参院委員会では、 大阪選挙区選出の山本孝史議員が賛成討論。 施設入所者への負担増を 「在宅と施設とのバランスから、 負担を求めるのはやむを得ない」 と開き直る始末でした。
法案質疑では、 介護保険料徴収年齢の引き下げや、 高齢者への医療費負担増を求める医療制度 「改革」 の 「確約」 を政府に求めるなど、 介護だけでなく、 社会保障制度全体の改悪推進の立場をいっそう鮮明にしました。
苦難あるところ共産党あり 府民の身近な要求、府民の声を国政に届け、解決はかる議席 生活相談、 アスベスト・JR事故など切実な要求取り上げ解決に力尽くす共産党
「国民・府民の苦難の軽減」 を党の何よりの目的にしているのが日本共産党です。
日本共産党の国会議員団は地方議員団と連携し、 まさに 「要求あるところ日本共産党あり」 と、 他党支持者からも相談を受け、 不況のもと、 生活保護や介護、 住宅や仕事など府民の身近な要求を、 地方議員、 支部と連携して解決。 また、 それを国政の問題として取り上げ、 制度改善として実現しています。
アスベスト問題では、 その危険性を70年代から指摘し、 禁止を求めるとともに、 7月14日には共産党国会議員団対策チーム (チーム責任者代理・吉井英勝衆院議員) が、 首相あてに、 @政府が緊急に全国実態調査し、 石綿製品の製造と使用を全面禁止にすること、 A石綿労災認定を抜本的に見直すこと、 B被害労働者・家族、 周辺住民も含めた健康被害を救済する新たな制度を早期実現することなどを求めました。
死者107人、 負傷者五百数十人もの大惨事となったJR福知山線脱線事故では、 日本共産党は迅速に対策本部を設置。 吉井衆院議員と小林参院議員がすぐに現場に駆けつけました。
事故の背景にあるJR西日本の 「稼ぐ第一、 安全二の次」 というべき方 針の撤回を垣内社長に迫ったのは、 こくた恵二衆院議員。 小泉首相に、 国鉄分割・民営化の際にATS設置を義務づける通達を廃止していた問題を追及。 首相に 「政府として反省するべき点がある」 と認めさせました。
商店街衰退の大きな原因となっている大型店問題では、 小林みえこ議員が 「まちづくり三法」 について質問。 中川昭一経済産業相に同法の見直しに大型店規制が盛り込まれるとの考えを表明させました。
大型店の出店ラッシュで中小小売業者の経営に悪影響が及ぶ場合には、 商調法 (小売商業調整特別措置法) の活用によって、 知事が調査して出店や規模縮小を勧告できることが、 こくた恵二衆院議員の質問 (2月28日予算委員会) で明らかになりました。 これで 「無秩序な大型店の出店にも対抗できる」 と喜ばれています。
30人学級や大学の高額費の問題でも、 小林みえこ議員が、 私立大学の高学費の実態について 「負担の限界を超えている」 と告発し、 政府による私学への一般補助充実を求めました。 中山成彬文部科学相は 「私の妹の息子も私大に入ったが、 母親は 『ふうふう』 いっているのが実情だ」 と答弁。 谷垣禎一財務相も 「保護者は、 相当仕送りをしないと、 とてもやっていけないことは間違いない」 と、 苦しい実態を認めました。
寝屋川教員殺傷事件では、 石井いく子議員が、 学校の安全確保について文科省の姿勢をただし、 中山成彬文科相は 「防犯対策は、 地域の特性を踏まえ、 現場中心で考えてほしい。 文科省は最大限の支援をしなければならない」 と答えました。 この質問の後、 寝屋川市ではすべての小学校にインターホンを設置する予算がつきました。
関空2期工事など大型開発のムダを追及する共産党 自民、公明、民主、大企業は共同して推進
無駄遣いの典型である関空2期事業や必要性のないダムなど、 財政危機の中でムダな大型公共事業の見直しは暮らしを守るためにも、 財政破綻を食い止めるためにも緊急の課題です。
ところが大阪では、 自民党、 公明党とともに、 民主党、 社民党もムダな公共事業に固執。 公明党から入閣した北側一雄国交相はその先頭に立ってきました。
それは、 橋梁談合で起訴された企業からは自民党とともに民主党にも献金が回っている (平成15年度民主党大阪府第8区総支部に株式会社栗本鐵工所から36万円) ことにみられるように、 ゼネコンからの企業献金にどっぷりつかっていることが一番の原因です。
見直しを求めてきたのは日本共産党だけです。
関空2期工事では、 宮本岳志参院議員 (当時) が、 過大な需要予測の問題を追及し、 麻生総務大臣に 「明らかな見込み違い」 認めさせました。
また、 2004年5月の参議院決算委員会では、 小林みえこ参院議員が、 需要増の見込みも採算の見通しもないのに強引に事業を進めることは許されないと強調。 この論戦が委員会を動かし、 「関空二期事業の再検討を求める決議」 が、 自民党議員も含めて全会一致で採択 (04年5月31日) されました。
国土交通省は7月1日、 淀川水系で計画されている5ダムのうち2つ (滋賀県・大戸川ダム、 大阪府・余野川ダム) の建設を中止することを決定。 「水あまり」 の中でムダな事業であることがハッキリしていた事業であり、 国直轄ダム工事の中止は全国初です。
日本共産党国会議員団は、 これまでも全国での実態調査も踏まえて 「ムダと環境破壊のダム事業の抜本的な見直しを求める――ダム事業に関する六つの提言」 (01年7月) を発表するなど、 精力的にこの問題に取り組んできました。
今回の計画中止は、 これらの要望が一部実ったものです。
一方、 自民党、 公明党、 民主党はムダなダムを 「オール与党」 で推進。 社民党は関空2期工事でもダムでも 「オール与党」 と全く同じ立場です。
ハンナン問題など利権にメス、同和行政終結目指す共産党 利権とゆ着の自民、「解同」 と一体の民主
ハンナン食肉汚職をめぐる疑惑でも、 国会で追及してきたのは日本共産党だけです。
04年5月の参議院決算委員会では小林みえこ参院議員が、 逮捕された浅田満ハンナングループ会長と農水省の幹部が、 国産牛肉買い取り事業を公表する直前に都内の料理店で会食し、 事業の説明を行っていた問題を追及。
さらに、 6月4日の参院農水委員会では、 宮本岳志参院議員 (当時) の追及により、 この会食の際に農水省の役人は飲食代を払っておらず、 義務づけられている届け出もしていなかったことが判明、 この接待が受託収賄の可能性が高い重大なものであることが明るみに出ました。
日本共産党は、 同和行政の終結を主張、 「解同」 幹部らの利権を糾弾してきた党として、 タブーをおそれず、 一貫して真相解明のために奮闘してきました。 02年7月の富樫錬三議員の質問後には、 自民党議員が近寄り 「あの問題はタブーだから共産党しかできない。 勇気ある質問だ」 と言ったほどです。
一方、 自民党は、 浅田被告から多くの議員が献金を受け取るなど非常に親密な関係であり、 昨年参議院大阪選挙区から当選した北川イッセイ氏は、 府会議員時代に太田房江府知事らと浅田邸にて飲食の接待を受け、 最高級牛肉の手土産まで受け取っています。 マスコミにも 「『食肉の帝王』 と疑惑の会食」 (日刊ゲンダイ) と報じられました。
民主党も、 部落解放同盟 (「解同」) と全面的な選挙共闘。 比例区から当選している松岡徹参院議員は 「解同」 の中央書記長であり、 大阪選挙区から当選した尾立源幸参院議員も、 選挙戦の中で、 「解同」 幹部が応援弁士として 「必勝」 を訴えていました。 辻元清美元社民党衆院議員も、 「解同」 の支援を受けてきました。 これでは同和利権の追及ができないはずです。
政治とカネ 企業・団体献金も、 憲法違反の政党助成金も受け取らないから国民の立場で論戦 スキャンダルで「泥仕合」の自民・民主
「二大政党制づくり」 は議会制民主主義を形がい化する動きと一体のものです。
二大政党は、 同じ土俵で悪政を競い合うため、 「国会論戦でも同じもの同士が細かい違いをつつきあっている感じ」 (河野衆院議長) で 「審議拒否」 や 「バリケード」 など戦術だけは過激化。 「審議を通じて問題を明らかにする」 という議会政治の土台を危うくするものです。
「政治とカネ」 の問題でも、 自民党、 民主党はそれぞれのスキャンダルを攻撃、 「泥仕合」 に。 民主党は03年衆院選で当選した議員の中で4人が秘書給与詐欺や利害誘導罪、 学歴詐称などで辞職に追い込まれています。
こうした中で民主党が自民党の 「日歯連汚職」 を攻撃すると、 自民党が民主党のこれらの事件をとらえて攻める。 双方が企業・団体献金を容認しており、 それこそが政治腐敗の根源であることを証明しあう結果になっています。
日本経団連は、 献金をえさに財界への貢献度を双方に競わせて、 通信簿をつけ、 それに応じて献金を配分。 政治と政党をカネで買収するこのやり方を二大政党制づくりのてこにしているのです。
日本共産党は、 企業・団体献金も国民の税金を分け取りする政党助成金も一切受け取らないからこそ、 誰はばからず、 国民の立場で、 堂々とスジを通して審議を尽くすことができます。
日本共産党の議席は清潔な政治、 議会政治を守り、 強める議席です。
靖国参拝批判 アジアの平和と友好求める経済界の願いとも一致 自民以上のタカ派の民主党議員「(参拝は)今度戦争するときは断じて負けないという誓い…」
大阪 (関西) は古くからアジア貿易が盛ん。 特に大阪市は上海と友好都市を結び、 アジア貿易に関係する企業も多く、 平和と友好のアジア外交を活発化すれば、 今後の大阪経済発展の可能性は大きく広がります。
日本共産党大阪府委員会は、 この間、 こうした立場から、 経済界、 外交専門家、 学者、 ジャーナリストなど各界と対話を進め、 2000年以来7回にわたってこの問題でシンポジウムを開催。
こうした交流を通じて、 アジアの平和と友好の拡大が大阪経済にとって不可欠であり、 靖国参拝や歴史教科書、 政治家の言動が、 足かせになっているということが、 経済界でも共通の認識になっていることが確認できます。
日本共産党は、 過去 の侵略戦争と植民地支配への反省を日本外交転換の第一に掲げ、 この立場から、 靖国参拝や歴教科書問題などに一貫して厳しく対処。 5月に行った不破議長の講演録 「日本外交のゆきづまりをどう打開するか―戦争終結60年 アジア諸国との最近の関係をめぐって」 を届けて対話しました。
一方、 自民党は過去の戦争を侵略と認めず、 靖国参拝議員も多数。 民主党も靖国賛美や、 自民党以上のタカ派議員を抱えています。
ことし六月 「首相の靖国神社参拝継続を支持する」 決議をおこなった日本会議国会議員懇談会には、 自民党から200人以上、 民主党は25人が加盟。 決議を採択した会合には自民党100人以上、 民主党も西村真悟衆院議員 (大阪17区) らが参加しています。
民主党の西村真悟議員は、 首相の靖国神社参拝を支持する集会に出席、 「靖国に参拝することによって、 今度戦争するときは断じて負けないという誓いを新たにしないといけない」 と発言。 自民党以上のタカ派ぶりを示しています。
日本共産党の議席こそ、 アジア・世界諸国民と国民の平和の願いをつなぐ議席です。
投稿者 jcposaka : 2005年08月07日