加納氏は裏金調査委に不適切 府議会委で宮原議員が解任を要求
大阪府で新たに発覚した裏金問題について審議する府議会不適正会計処理調査特別委員会が二十二日開かれ、日本共産党の宮原たけし議員は、府の顧問弁護士で検察庁時代に「調査活動費」を私的に流用した疑いが指摘されている元福岡高検検事長の加納駿亮氏が府の裏金問題の外部調査委員であるのはふさわくないとして、加納氏を解任するよう求めました。
「調査活動費」は各高検検事長、各地検検事正検察庁の幹部だけが使える機密費で「検察庁の裏金」ともいわれています。
加納氏は二〇〇〇年に不正流用で告発されましたが二〇〇一年に検察庁は「嫌疑なし」とし、二〇〇一年に福岡高検検事長に就任しています。
宮原議員は加納氏が「嫌疑なし」とされたことについて「(検察庁の)身内の捜査」であり、法務省でも「適正に行われてきた」として調査さえしていないことを指摘。一方、裁判所では「不正流用問題の究明は必要」(〇五年二月大阪地裁)とし、今年一月十五日の大阪高裁判決では検察庁の「調査活動費」の不正流用が認定されたことを示し、「加納氏は疑惑のもたれている人物だ」と強調しました。
同氏が疑惑について何ら府民に説明責任を果たしていないことや府の顧問弁護士のため「外部」にあたらないと指摘し、「府民の信頼回復のためには同氏を解任すべきだ」と主張しました。
山登敏男総務部長は、「顧問弁護士を外部委員に選任したことは配慮に欠けた」としましたが、「(高裁判決は)加納氏を特定していない」「委員会も最終段階に入っている」などとし、同氏の就任に問題ないとの姿勢に終始しました。
加納氏については各会派からも「疑惑をもたれている人が関与していることを府民はどう思うと考えるのか」などの批判が相次いでだされました。
投稿者 jcposaka : 2007年01月23日