箕面の滝さらに細くするのか 水と緑の健康都市
太田府知事・オール与党 推進
日本共産党 税金投入やめよ
750億円の大赤字が拡大!?
造成した宅地を完売しても750億円の赤字は府民の税金で穴埋め、 トンネル工事で箕面の滝が細くなる 府が箕面市で進める 「水と緑の健康都市」。 テレビのニュース番組でも相次いで特集されるなど、 無駄な巨大開発に批判が高まっていますが、 開会中の2月府議会での日本共産党の追及で、 この事業の問題点がさらに浮き彫りになっています。
赤字部分は税金投入、 計画変更
「水と緑の健康都市」 は最初の計画 (97年) では、 箕面市北部の止々呂美地域の山林を切り開いて分譲し、 5千戸、 人口1万6500人のニュータウンを建設することになっていました。
総事業費は2011億円、 費用は土地分譲代金と国の補助金でまかない、 府の負担はゼロの計画でした。
その後、 住宅需要が見込めないことや、 造成区域で絶滅危惧種であるオオタカの営巣も確認される中、 01年にいったん事業は凍結されました。
ところが02年、 約2900戸、 9600人に規模を縮小して事業を再開。 日本共産党以外の 「オール与党」 は、 「工事着手からわずか2年で縮小を余儀なくされたのでは、 憤りを覚えるのは当然」 (自民・原田憲治議員=当時、 01年9月議会)、 「水緑事業が道路ネットワークの整備に資するなど、 北摂地域の発展の基盤となる」 (民主・中島健二議員、 03年9月議会) と事業再開を迫っていました。
見直し計画 (03年) で総事業費は985億円に圧縮しましたが、 造成した宅地の売却などで得られる収入は235億円だけで、 赤字の750億円は府民の税金を投入することになりました。
750億円で府民生活豊かになる
2月府議会の代表質問 (2月26日) で日本共産党の宮原たけし議員は 「ただちに税金投入を打ち切るべき」 と要求。 「凍結した事業をなぜ再開したのか」 と追及したのに対し、 太田房江知事は 「大阪の発展のために精査した。 見直しは府の負担を最小限に抑える観点から、 行政として責任ある対応を取ったもの」。
なぜ大赤字を出す事業になったのか、 一切説明はありません。
「750億円を大金と思わないのか」 と宮原議員。 750億円あれば、 府営住宅が6千戸建設できることや、 現在通院で3歳未満までの子ども医療費助成制度を小学校入学まで拡充するには年15億円でできることを示し、 太田知事の姿勢を 「何の罪の意識もない」 と批判しました。
分譲した宅地は完売できるのか
「水と緑の健康都市」 はことし秋から造成した土地や、 山林のままの保留地の売却が始まる予定です。
5日の府議会住宅まちづくり常任委員会で日本共産党のくち原亮議員が、 事業の採算計画と販売価格の積算根拠などについて質問。 しかし、 府は販売価格は分譲時点で適正価格に設定するとし、 保留地も 「魅力を高めて売却できるよう努力する」 と答えただけ。
くち原議員は 「750億円の大赤字自体が問題だが、 販売価格も定まっておらず、 すべての土地が売却できる担保もどこにもない。 大赤字がさらに拡大しかねない」 と強調。 「責任は誰がどう取るのか」 とただしたのに対し、 府は 「効果的販売手法を検討し、 頑張っていく」 と述べるにとどまっています。
第2箕面トンネルの環境問題も
「水と緑の健康都市」 のアクセス道路となる箕面トンネル (箕面グリーンロード、 約5・6`b)。 箕面国定公園の真下を通る工事の影響でトンネル内に水がわき出し、 水系が変わって箕面の大滝が細くなっていることが大問題になっています。
その箕面山系を通る第2名神高速道路 (19年開通予定) で、 約5`bの第2箕面トンネルが建設されようとしています。
代表質問で宮原議員は 「滝がさらに細くなりかねない。 関西の景勝地・箕面の滝をこれ以上細くする第2箕面トンネル建設中止を、 事業主体 (西日本高速道路株式会社) に申し入れるべき」 と迫りました。
しかし太田知事は、 「事業者に環境に十分配慮するよう働き掛け、 第2名神道路の整備促進に積極的に取り組んでいく」 と事業推進を表明しています。
投稿者 jcposaka : 2007年03月11日