大阪市政と日本共産党3〔「解同」の無法とたたかい、不公正な同和行政の是正に全力〕
大阪市が同和事業を一部見直し始めています。日本共産党が長年にわたって異常な同和行政の実態を明らかにし、その是正を求めてきた結果です。
大阪市の同和事業には、一九六九年の同和対策事業特別措置法施行から、同法が失効した二〇〇二年三月までの三十三年間に、一兆二千億円がつぎ込まれてきました。日本共産党の追及で一定の見直しが始まったとはいえ、失効後の今も同和事業への巨額の税金投入は続いています。
こんな異常な事態が長年にわたってまかりと通る発端の一つが、六九年三月に起きた矢田事件です。当時、大阪市教組東南支部の役員選挙に木下浄教諭が立候補しました。そのあいさつ状が、「解同」(部落解放同盟)大阪府連矢田支部から「差別文書」とされ、教師たちが「解放会館」に監禁され、「糾弾」を受けた事件です。その後「解同」は大阪だけでなく、全国各地で「糾弾」の名による無法行為をくりひろげました。
これにたいし、体を張って暴力と無法に立ち向かったのが共産党であり、党大阪市議団でした。当時党市議団は、「部落問題の解決には自由な意見交換が必要であり、乱脈な事業を行うことは、差別解消に逆行することになる」と主張してがんばりました。
これにたいし、「解同」は「共産党議員を議会から除名しろ」と圧力を議会各党にかけてきました。当時の市長与党の自民、社会、公明、民社の各党は屈服し、除名はできなかったものの「同和問題に関し共産党大阪市会議員団に反省を求める決議」(六九年八月)を強行しました。
与党会派は、以後同和予算にはすべて賛成し、市当局といっしょになって同和施策を推進してきました。とくに、民主党と「解同」は一体化がすすみ、前回(二〇〇三年)の大阪市議選では、「解同」は民主の四人を組織内候補、十一人を大阪府連推薦候補として応援。公明候補一人を支援しています。
大阪市・与党と「解同」とのこうした癒着を背景に起きたのが、「解同」系旧芦原病院への巨額の補助・貸付金の不正支出疑惑であり、大阪市の駐車場の管理・運営契約をめぐる業務上横領事件です。
いずれも、日本共産党が三十年以上前から、とりあげ、是正を求めてきた事件です。くりかえし問題点を指摘、責任を追及し、是正を求めるのは共産党と「赤旗」だけ。「解同」飛鳥支部の支部長で、飛鳥会理事長だった小西邦彦被告が昨年五月逮捕されるまで、マスコミも警察も動こうとしませんでした。
事件をきっかけに、大阪市は同和特別扱いの見直しに着手、来年度予算で、約四十億円の削減をすると発表しています。しかし、二つの事件はいずれも全容解明にはほど遠い状態。日本共産党は、この間三度にわたって、議会に強い調査権を持つ疑惑解明のための百条委員会の設置を提案しました。しかし、自民、公明、民主の「オール与党」は、ことごとく否決し、真相解明にふたをしているからです。
このため、「人権施策」の名で広大な同和未利用地の管理や、市内各地にひろがる駐車場の管理運営を「解同」の隠れミノである「人権協会」に委託する乱脈な同和行政を許す結果となっています。この二月議会でも同和行政の終結をかかげ、これらの問題を追及したのは党市議団だけでした。(つづく)
投稿者 jcposaka : 2007年03月20日