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市民・地域の期待に支えられ 夢語って増築運動

2007年06月15日

四條畷市・畷たんぽぽ保育園
若い保育士・保護者
学び成長しながら

四条畷市の畷たんぽぽ保育園 (林あずさ園長) が、 現在の乳児園から5歳児までの受け入れを目指して園舎増築運動を進めています。 保護者や職員など園関係者に加え、 多くの市民が期待を寄せるなか、 地域にあふれる子育て要求の実現へ、 就学前までの総合的な保育実践を目指します。
 畷たんぽぽ保育園 (定員45人) は2001年春、 「みんなでつくるみんなの保育園」 を合言葉に、 4年がかりで運動して実現した0歳から2歳児までの乳児保育園です。

就学前まで預けたい

 子どもたちの豊かな発達・成長を保障する子育て支援の拠点を目指し、 開園当初から、 親子クッキング教室や赤ちゃん会なども実施。 2千部以上の子育て新聞も発行し、 月3回団地や公園などで開いている 「青空保育」 には年間のべ1300人が参加しています。 今年度からは在宅育児支援のための訪問相談活動もスタートさせました。
  「たんぽぽ保育園に就学前まで預けたい」 という声は、 当初から保護者の間に強くありました。 開園の翌年には職員も加わる 「3・4・5の会」 が発足。 勉強会やアンケートなど増員・増築に向けて活動する一方、 待機児解消や乳幼児医療費助成制度の充実など、 切実な保育要求実現へ幅広い市民と力を合わせて取り組んできました。
 転機は昨年夏のこと。 保育園に隣接する土地を売りたいと所有者から相談が寄せられたのです。 「この機会に増築実現を」 と11月には父母や職員、 市民らが 「たんぽぽをひろげる会」 を結成。 関係者の熱意が行政を動かして、 前倒しで事業予算を確保することができました。

職員みんな心ひとつに

 今回取得する土地は約300u。 設計計画は、 「広いホールで思いっきりリズムを」 「地域福祉に貢献できるスペースも」 など、 建築士を交えた 「夢を語る会」 を重ねて練り上げたもの。 ホールと園庭はほぼ2倍の広さとなり、 3〜5歳児の保育室に加え、 病後児保育や地域ルームのスペースも計画に盛り込みました。
 関係者らは、 今年度中の工事着工に向けて総額6千万円の自己資金集めに大忙し。 20代など若手職員を中心に、 連日の訪問活動などに取り組んでいます。 豊かな子育て環境を求める市民の関心は強く、 「未来を担う子どもたちのために」 と、 保育園とは直接関わりのない人が多額の募金を寄せる例も増えています。
 保育士の北村加奈子さん (24) は、 「職員みんなが気持ちをひとつに頑張ってきました。 大変だけどやりがいがあります」 と話し、 「多くの人に訴えるなかでたんぽぽ保育園の素晴らしさを再認識できた」 と栄養士の有吉史華さん (25)。
 伴田恵理さん (24) は、 「普段以上に父母たちと保育園の役割や子育ての悩みを話し合う機会が増え、 保育士として学び成長することができた」 と語り、 在園児の父親で 「たんぽぽをひろげる会」 の加藤真悟会長も、 「親同士のつながりなど保育園で得た宝を生かし、 新しい保育園づくりに力を合わせていきたいですね」 と語ります。

共に支え育ち合う保育

 林あずさ園長は言います。 「四條畷の子どもたちを地域みんなの手で支えていく、 そんな役割を担える保育園を目指したいですね。 親世代の貧困や、 いじめ、 児童虐待など子育ての現場に広がる困難は深刻です。 そんな世の中だからこそ、 子どもを中心に保護者と職員が地域の中で共に支え育ちあう保育実践を強めていきたいと思います」

投稿者 jcposaka : 2007年06月15日

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