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国道43号線 高速無料化 公害対策急げ 住民団体が阪神高速と交渉 共産党 宮本衆院比例候補らが同席

2007年12月20日

 大阪市港区の国道43号線沿いでの騒音・大気汚染公害問題で、 いのちとくらし守る港区民会議、 国道43号線問題対策港区協議会のメンバーらが17日、 阪神高速道路株式会社と交渉しました。 日本共産党の宮本たけし衆院比例近畿ブロック候補と西原みゆき元府議、 斎藤かをる港区市政対策委員長が同席。 阪神高速道路株式会社から亀田保彦環境・景観室 環境グループ長と立石泰三計画部 特定計画グループ長、 溝端隆営業部シニアマネジャーが応対しました。

 大阪市から神戸市へ至る国道43号線の港区内沿道地域 (安治川―大正西区間) は日本一空気の汚れた地域と言われています。 ここは、 空を覆うように43号線と並行して有料の阪神高速西大阪線が通っており、 無料の国道を走る車の騒音や排気ガスなどによる被害がかねてから問題になっていました。

■汚れと騒音

 港区民会議は、 ことし9月から10月にかけて 「国道43号線沿道・近辺アンケート」 を実施。
 家族の健康状態を問う設問に対しては、 記入家族人数の11%が 「ぜんそくがある」 と回答。 暮らしの中で困ることは 「窓や洗濯物が汚れる」 75%、 「騒音・振動がひどい」 81%と答えました。
 また、 来年度の高速料金 「距離制」 への変更への動きに対しては、 「こういう時にこそ無料化実現に超党派で議員や自治体に動いてもらいたい」 53%、 「距離制で 『値下げ』 の可能性もあるとしたら、 無料化こそ解決の道と強調したい」 40%、 「こういう機会にこそ無料化実現をせまる運動をつよめたい」 40%など、 高速道路無料化を求める声が多数ありました。

■早期実現を

 また自由記述でも、 「子どもや孫たちが来るとよく咳や鼻水を出す」 「騒音でウツ病になっております」 「毎日!地震か?と思ってくらす不安」 「早くしてほしい。 私の生きているうちに!」 など切実な意見が寄せられています。
 沿道住民が求めているのは、 最も交通量が多くなる早朝、 当該区間1・8`を無料にすることによって、 運行する大型トラックを高速道路に誘導するというもの。
 要望書は 「1、 国土交通省が設置した市岡元町環境測定局の大気汚染観測値は、 国の基準を大幅に上回っている。 根本解決を図るためには阪神高速西大阪線を無料にする以外にない。 2、 地域で実施した沿道・近辺アンケートが示す住民の、 健康被害や環境改善を求める声をどう受け止めるのか。 3、 『料金制の見直しに伴って弾力的に対応する』 とした大阪府知事の議会での回答はどう具体化されるのか」 の3項目。 補足として 「大正西料金所の廃止による渋滞解消と自動車交通量の規制が必要」であり、これまで2回取り組まれた、 当該区間の通行料金を割引する社会実験により、「大型車の通行を一般道から高速道路に誘導することが可能であることが判明した」 としています。
 港区民会議の大倉宗一郎代表はアンケート結果を紹介。 参加者からもあらためて、 「家の中から外へ換気する窓の内側が真っ黒」 「沿道には小・中学校もある。 保護者から不安の声も上がっている」 などの声が出されました。
 西原元府議は、 「命に関わる問題。 西淀川公害裁判や尼崎公害訴訟の判決・和解の意味を企業として重く受け止めてほしい」 と訴え。
 亀田グループ長らは沿道の大気汚染を認め、 高速道路当該区間の無料化が解決策になりうること、 同社の社会的責任も認めながら、 「有料道路事業が民営化され、 45年で債務を返還しながら一部区間のみを無料とする事は非常に難しい」 と回答。 民間企業だけで解決できる問題ではないとの認識を示しました。

■国と企業で

 宮本候補は、 「公共の福祉に益するべき道路事業の民営化を強行した国に第一義的責任がある」 とした上で、 「しかし、 利益を追求しなければならない株式会社も社会的責任は問われる。 我々も国に対し要望していくが、 問題を認識し、 解決策が提示されているこの機会に、 ぜひ検討し良い案を示していただきたい」 と要望しました。

投稿者 jcposaka : 2007年12月20日

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