マリンテニスパーク北村 世論と運動で残った! 共産党 運動を応援 議会で奮闘
平松市長が「売却せず」表明
国内有数のテニス場として知られる大阪市大正区のマリンテニスパーク北村。 大阪市はこのほど、 同施設を売却する方針を撤回しました。 背景には施設利用者や近隣住民らの反対運動と日本共産党の追及がありました。
潮の香りと緑に囲まれ、 散歩やジョギングする人が見られるマリンテニスパーク北村。 25面のコートのうち、 ナイター施設が16面と大阪で最大規模です。
施設は大阪市の所有で、 年間約2600万円で外郭団体 「市都市建設技術協会」 に貸与し、 同協会が管理。 年間12万人が利用し、 大阪国体や全国高等学校総合体育大会の会場にもなりました。
ところが大阪市は、 06年、 施設を07年度中に売却する方針を打ち出しました。 「大正地区復興土地区画整理事業」 で発行した140億円の起債を、 土地の売却で償還する予定だったのが、 バブル崩壊などで地価が下落。 04年度末の試算で約80億円の未償還金が発生し、 最終で約47億円の収支不足が発生するとし、 同事業で整備したマリンテニスパーク北村をマンション業者などに売却し、 財源を確保しようとするものでした。
これに対し地域住民やテニス愛好家らが猛反発。 「マリンテニスパーク北村存続を求める連絡会」 (釘宮隆道会長) を結成し、 署名運動は周辺住民や学生らの間にも広がり、 短期間に4千筆を超えました。
日本共産党は、 同区選出の矢達幸市議や小谷みすず府議、 党支部を先頭に論戦や運動を展開。 「大阪市全体には同和の未使用地問題など使われていない土地がいっぱいある。 市民に親しまれている黒字の施設を売却して償還財源に充てるという方針は撤回し、 施設存続を検討すべき」 などと迫りました。
「連絡会」 による陳情は自民、 公明、 民主らの反対で継続審議となりましたが、 07年度の売却は見送られ、 08年3月市会定例会で平松邦夫市長が 「売却せず、公募により管理運営者を選定するなど効率的運営を図り、 賃料収入の確保に努め」 る方針を明らかにしました。
知らせを聞いた同施設を利用する男性 (45) は 「娘が学校でも署名を集めていました。 スポーツを愛する者として嬉しい」。 また女性は 「『無くしたくない』 という思いで、 お年寄りから若者、 テニスの上手・下手を問わず運動が広がりました」 と、 話しています。
大型開発や第3セクターの失敗、 同和事業への無駄遣いでの財政難の結果、 市民生活切り捨てを進めてきた大阪市。 今後、 赤字の原因となった事業にどう取り組むかが、 あらためて問われています。
投稿者 jcposaka : 2008年03月20日