08年度で一般施策経費・人件費など1100億円削減 財政再建プログラム試案 医療費・授業料軽減の助成 切 35人学級切
府民サービス総攻撃
橋下徹知事直轄の改革プロジェクトチーム (PT) が11日、 「財政再建プログラム試案」 を公表しました。 08年度で1100億円の歳出を削減するとして、 赤ちゃんからお年寄りまで、 府民生活に直結するあらゆる施策の切り捨てや負担増、 府有施設の統廃合などを一挙に行うものです。
試案は08年度から3年間を集中改革期間とし、 08年度だけで1100億円の歳出削減を目標に、 一般施策軽費330億円、 建設事業70億円、 人件費3〜400億円、 歳入等の確保3〜400億円を見込んでいます。
府民生活直結の施策ばっさり
「財政非常事態」 を理由に、 府民のセーフティーネットも見直すとして、 高齢者・障害者・乳幼児・ひとり親家庭の医療費助成制度は自己負担を定率1割に。 私立学校授業料軽減助成の対象年齢と助成額を引き下げ、 経常費助成は小中学校で3割削減。 小学校1、 2年生の35人学級は廃止します。
救命救急センターへの府単独補助も廃止。 「府の役割を純化する」 として、 市町村振興補助金や市町村施設整備資金貸付金も廃止や再構築を打ち出しています。
国際児童文学館など8施設を廃止、 女性総合センター (ドーンセンター) はじめ4施設を集約するほか、 存続する施設でもコスト削減などが盛り込まれています。
成案は6月、 臨時議会に本予算
橋下知事は就任と同時に「財政非常事態宣言」を出し、 新設の改革PTに府のすべての事業や出資法人、 公の施設、 主要プロジェクトについて 「ゼロベースからの見直し」 を指示していました。
今後、 府の各部局や市町村、 関係団体との調整を経て6月に府としての成案をまとめる予定。 知事公約の実現などを検討する重要政策PTの案は5月に公表し、 いずれも7月1日開会予定の臨時府議会に提案する本格予算に反映させるとしています。
撤回しかない
日本共産党府議団が声明
日本共産党大阪府議会議員団 (宮原威団長) は14日、 試案を撤回し、 府民合意で再検討するよう求める声明を発表しました 。
声明では、 試案は予算と事業の削減目標だけで、 府民の暮らしや営業をどう守るのかという地方自治体としての理念がないと指摘。 府民サービスへの総攻撃に、 市町村や府民から総反発を受けることは確実と述べています。
さらに試案は、 「財政再建」 を掲げながら、 財政悪化の原因の分析や解決策もなく、 府民だけに犠牲を強いるものだと批判。 無駄な開発や同和行政など徹底して税金無駄遣いをただし、 国に必要な財政措置を求めるなど、 府民の納得と協力を基本に財政再建を進めることを強調しています。
投稿者 jcposaka : 2008年04月17日