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1/3以上が非正規・年収200万円以下 私たちは物じゃない 青年雇用集会で実態告発

2008年06月27日

 学習交流会 「若い世代の雇用・貧困問題にどう立ち向かうのか――自己責任論をのりこえて」 が22日、 西成区民センターで開催され、 190人が参加しました。 住吉、 住之江、 西成、 大正、 浪速の5区の労働組合や民主団体、 地域の日本共産党などで構成する実行委員会が主催したもの。

労働者同士が憎しみ合う 

 集会では、 10代から30代までの労働者598人から寄せられた生活実態アンケートの中間まとめが発表されました。 回答者の雇用形態は正規が52・0%、 非正規は35・6%で、 年収は300万円以下が過半数を占め、 100万から200万が20・2%、 100万未満も14・4%に上りました。
 交流会では5人の青年がリレートークで自身の生活実態を話しました。
 大阪市大2部の男子学生は、 経済的理由で進学先が制限される問題を告発。 母子家庭で、 母親は生活のためにダブルワーク、 自らも学費のためにアルバイトに明け暮れ、 勉強や友人と遊ぶ時間が犠牲になっていると話しました。
 長年、 日雇い派遣で働いてきた女性は、 一日中40`c近い冷蔵庫を運び続けるという日雇い労働者専用の作業で、 病院に担ぎ込まれる労働者が相次いだ工場など、 労働者を物のように扱う労働現場の状況を報告しました。
 また、 友人の派遣会社正社員が、 金に困った派遣労働者が起こした強盗事件の被害者になったことも紹介し、 「派遣会社の社員に恨みを持つ労働者は多い。 労働者同士が憎しみあ合うのではなく、 共感し合うことで、 ゆがんだ軌道を元に戻しましょう」 と訴えました。
 若者の雇用と貧困の問題を取材してきた民主青年新聞の富山健記者と日本共産党の山下よしき参院議員が講演。

連帯が生まれ社会を動かす

 富山記者は、 「ネットカフェ難民」 と呼ばれる若者たちの多くが、 「自分は社会に必要とされていない」 と感じていると指摘し、 「自分を責め、 『たたかおう』 と思えない人たちに、 緩やかな仲間の輪と学びの場を用意することが必要」 と話しました。
 山下議員は国会で日本共産党が追及してきた偽装請負や日雇い派遣、 正規雇用の代用を目的にした派遣労働などの問題に対し、 若者自身が声を上げて実際に勝利している多数の事例を紹介し、 「若者の中に温かい人間の連帯が生まれ、 社会を動かしていることを実感する」 と話しました。
 集会後、 実行委員会には 「生の声は強い。 心を寄せることは強いと実感した」 など多くの感想が寄せられました。 スウェーデン留学から一時帰国中の女性は、 日雇い派遣を経験した26歳の若者の発言を聞き、 「なぜ日本では26歳で自分の能力、 人生を見限るような状況なのでしょうか」 と書き、 「(留学後は) 貧困・雇用問題の根本を知り、 取り組んで生きていくしかない」 とつづりました。 高校生の息子を持つ女性は 「人は人の中で成長してゆくこと、 (息子たちに) 伝えてゆきたい」 と書いていました。

投稿者 jcposaka : 2008年06月27日

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