中小業者・生活応援を 経産・財務省に要請 近畿6府県の共産党 吉井・山下両議員
政府は中小企業と国民生活を守る支援策を―。 日本共産党の井英勝衆院議員、 山下よしき参院議員と近畿2府4県の衆院候補・地方議員ら33人が15日、 大阪府中央区の経済産業省近畿経済産業局と財務省近畿財務局を訪れ、 「円高、 金融・経済危機、 物価・原材料高騰などから国民生活と中小零細企業を守るための緊急要望書」 を手渡し、 切実な国民要求の実現を求めて懇談しました。
緊急要望書は、 ▽中小零細企業の資金確保▽不当な単価切り下げなど下請け切捨ての防止と仕事確保▽原油・穀物・原材料など高騰対策―の3つの柱からなり全22項目。 日本共産党が6府県で実施した中小企業や業界団体、 国民生活全般にわたる調査・懇談に基づき作成したもの。 大阪からは宮本たけし衆院比例候補のほか、 せりう幸一府議らが参加。 近畿経済産業局との交渉では同局の波留静哉産業部長、 伊藤哲郎中小企業課長ら11人が応対しました。
責任共有制度の廃止を
懇談の冒頭、 井議員は、 世界的物価高騰と金融危機が日本経済に与える影響に触れ、 近畿でも 「雇い止め」や下請零細企業への単価切り下げや貸し渋りなど深刻な事態があると強調。 中小業者への信用保証を落ち込ませた 「責任共有制度」 の廃止など、 国民生活の深刻な現状を打開するよう国の支援策を求めました。
国民生活の実態を告発
要望書への回答で波留部長らは、 「原油高の影響を認識し現状把握に努めている」 と述べ、 とくに中小企業の資金繰りは 「予断を許さない状況」 として、 緊急保証融資の業種拡大や貸付制度拡充などの対応を説明。 大企業の下請け切り捨て問題では、 「下請け代金減額はことし上半期ですでに昨年度分を上回った」 と述べました。
各府県の代表が物価高などにあえぐ国民生活の実態を発言。 京都府の代表は、 「訪問した十数軒の金属加工業者で仕事が確保されていたのは3分の1だけ。 『先行きが不安でやっていけない』 の悲鳴が上がっている」 と述べ、 大企業1次下請業者が納品期日3日前に発注をキャンセルされた例を告発。 これに対し経済局側は 「下請代金法違反の恐れがあり、 申告していただきたい」 と述べました。
滋賀県の代表は、 燃料代の高止まりで苦しむ琵琶湖の漁業関係者の声や、 300万円の売上のうち飼料代が290万円に上ったという乳牛農家の苦境を指摘し、 抜本的対策を求めました。
近畿財務局では、 中小零細企業への貸し渋りや金利引き下げ中止など、 金融機関への厳しい指導と監督を求めました。
投稿者 jcposaka : 2008年12月19日