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4カ月余車中生活の池田市男性 「住所なし」で生活保護受給 共産党・支援団体など取り組み

2009年03月06日

 池田市内で約4か月以上も車中生活をしていたホームレスの男性 (59) が、 日本共産党池田市議団の支援を受けて2月初旬に生活保護を申請、 「住所なし」 の壁を越え、 短期間で受給が決まり自立への一歩を踏み出しました。 急激な景気悪化に伴う雇用破壊が進む中、 日本共産党は、 仕事と雇用を失った労働者を路頭に迷わせるなと支援団体と力を合わせて取り組みを強めています。

所持金はわずか1200円

 所持金1200円。 何度も死のうと思った。 先月池田市で実施された豊能版ミニ派遣村 (大阪労連豊能地区協など民主団体の主催) の宣伝中に助けを求めてきました。

 住宅販売の仕事をしていた男性。 米国発の金融ショックで昨年5月ごろから仕事が急減し、 その後無収入に。 家賃滞納が3カ月続いた9月末、 「保証人らに迷惑を掛けたくない」 と、 7万円の現金と衣類だけを手にアパートを退去。 自家用車で寝泊りする生活が始まりました。  スーパーの値引き品で空腹を満たし、 日中は図書館やショッピングセンターなどで過ごし、 夜は車内で寒さをこらえました。  生活保護申請をしようと市役所内を何時間も歩いたものの、 相談する勇気がなく、 窓口に立つこともできませんでした。  所持金が底をつきかけた先月6日、 阪急池田駅前で 「ミニ派遣村」 の案内ビラを配る日本共産党の白石啓子市議と出会い、 翌週11日に同市議と市役所窓口で生活保護制度が適用できないか相談。 市役所は住所がないからと保護申請の受理を拒むことなく、 15日に住宅扶助などの適用を決定、 男性が見つけた市内のアパートの敷金や当面の家賃を支給しました。

ハローワークからの依頼も

 先月には、 池田市役所の日本共産党市議団控室に、 ハローワークの担当官から、 派遣切りで住居まで失った男性を支援してほしいと、 電話で依頼がありました。 昨年12月に登録していた派遣会社が倒産し、 寮から出されて路上生活となったという男性。 所持金はわずか27円で、 何日も食事さえしていませんでした。
 同市では、 ダイハツが500人規模の非正規労働者の雇い止めを計画し、 市関係者は、 「生活困窮者の相談は、 これから本格的に増える」 と指摘。
 現在ハローワークで職探しを続ける男性。 「家がないため仕事に就けない悪循環だった。 1日も早く仕事を決めたい」 と話します。


男性の支援に当たった白石啓子市議
 仕事を失った非正規労働者の多くが失業保険を受けられなかったり、 就職安定貸付制度の対象外になるケースが多く、 「最後のセーフティネット」 と呼ばれる生活保護も壁が厚いのが現状です。 困っている人が路頭に迷うことがないよう、 国民の生存権を保障する憲法25条と生活保護法に基づく行政運営の前進へ力を尽くすとともに、 派遣切りの中止や労働者派遣法抜本改正など安定した働き方ができる社会実現へ全力を挙げたい

「派遣村」 水際作戦改めさせる力に

 社会保障抑制路線を進める自公政権の下、 申請を門前払いにしたり、 無理やり 「辞退」 させるなど「水際作戦」 と呼ばれる違法が全国で横行、 困窮者の餓死や孤独死が続発してきました。
 こうした中、 年末・年始の6日間、 東京・日比谷公園で取り組まれた 「年越し派遣村」 の活動で、 住居のない人を含め生活保護申請者全員が短期間で受給できたことは 「生活保護行政の改善につながる画期的成果」 との声が上がっています。
 生活保護法19条は 「居住地が明らかでない要保護者」 にも保護を決定し、 実施するよう規定。 日本共産党の佐々木憲昭衆院議員の質問 (先月10日・予算委員会) に対し、 舛添要一厚生労働省は 「公園で寝泊りしている人も申請は可能」 「自治体の助けを借りてアパートを借りると、 そこが住所となり、 その段階で (生活保護の) 給付ができる」 と答弁。 住居を失い生活に困っている人は、 その地で生活保護を申請することができ、 自治体は拒否することができないのです。
 大阪市内のある区では、 ホームレスの男性が住所欄に 「河川敷」 などと記入して申請し、 受理されました。

投稿者 jcposaka : 2009年03月06日

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