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共産党東大阪市議団 輸出頼みから内需拡大へ 経済問題懇談会に120人 山家氏・吉井氏が講演

2009年05月01日

 日本共産党東大阪市議団は4月26日、 同市内で日本経済と中小企業の未来を語る懇談会を開催。 中小企業家や市民など120人が参加しました。 懇談会で講演した 「くらしと経済研究室」 主宰の山家 (やんべ) 悠紀夫氏と、 日本共産党の吉井英勝衆院議員は、 世界的な不況と日本経済の現状と改革の方向を語るとともに、 中小企業に光を当てることの重要性を指摘しました。

富裕層のツケ一般人が払う

 山家氏は、 今回の不況の原因となったサブプライムローン問題は、 銀行や証券会社など 「富裕層の投機の失敗。 そのツケを一般人が払わされている」 と強調しました。
 欧州と比べて痛手が少ないはずの日本が大不況となっているのは、 「経済構造に大きな問題があるから」 と分析。 内需が弱く輸出頼みになっており、 働く人は10年前と比べて所得が1割少なくなって、 さらに福祉の安全網が狭くなったことなどの問題点を挙げ、 その背景に 「構造改革」 があると山家氏は指摘しました。
 山家氏は麻生内閣の不況対策について 「お話にならない。 やらない方がまし」 と一蹴。 失業者を増やさない、 雇用保険の拡充、 生活保護の活用など暮らしを守る政策を行うべきだと述べた上で、 これまでの米国頼み経済をやめて、 内需を高めるために、 労働環境をよくすること、 社会保障制度の拡充、 地方経済の活性化を行うべきで、 そういう政府をつくることが大事だと述べました。
 吉井議員は、 トヨタを例に、 バブル経済崩壊後も、 大企業が内部留保を大幅に増やし、 海外比率を高めていったことを指摘。 こうした背景に派遣法規制緩和 (99年) などがあると述べました。
 吉井議員は資本金10億円以上の大企業では、 配当金3・58倍、 内部留保2・25倍、 役員報酬が1・44倍で、 従業員給与だけは横ばいであることに加え、 資本金1千万円以下の企業では、 これらすべてが軒並み下がっている (90年と07年の比較) と紹介。 「所得が伸びないので内需が伸びない。 輸出頼み」 と分析しました。

大企業には十分体力がある

 吉井議員は、 配当や内部留保をわずか削るだけで、 「派遣切り」 や下請たたきをせずにすむと指摘。 それができる体力は、 大企業には十分あると主張しました。
 また吉井議員は、 OECD各国で自営業数が増えていないのは日本とフランスだけで (80年〜07年)、 フランスもEUの 「小企業憲章」 制定 (00年) 以降は増えていると述べ、 「せめて一般会計の2%、 1兆円の中小企業対策予算が必要」 と主張しました。
 参加者は、 「振興条例の効果はどうか」 「私たちがこんな恐慌を招いたんじゃない。 信用保証協会の貸付は、 利息などは行政で持つべきだ」 「ゆっくりした成長の国づくりでいいのではないか」 などの質問や意見を出し合いました。

投稿者 jcposaka : 2009年05月01日

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