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新型インフル感染拡大防止・病床確保・財政支援 国は対策強化を 共産党近畿ブロック事務所

2009年05月28日

 近畿での新型インフルエンザ患者の広がりを受け日本共産党国会議員団近畿ブロック事務所は22日、 厚生労働省近畿厚生局に対し、 医療体制の抜本的強化などを求める緊急申し入れを行いました。 宮本たけし、 瀬戸恵子、 金田みねおの各衆院近畿比例候補はじめ、 2府4県から小選挙区候補と、 小松久大阪府議ら地方議員らが参加しました。
 各府県の代表が、 医療機関を中心に業者、 学校、 保育所、 介護施設などで聞き取った実態を紹介。 瀬戸さんらは、 「発熱を訴える人からの相談急増で、 発熱相談センターに電話がつながらない」 「薬品やマスク、 A型かB型かを判定するキット、 感染防御の資材が不足している」 など現場の声を紹介し、 感染の拡大防止と病床確保、 自治体への財政支援策などを強く求めました。

 また一般病院でも新型インフルエンザ診療を行うことで、 「『重症化』 の判断基準など対応マニュアルを徹底し、 タミフルなど抗ウイルス薬など必要な医薬品が、 確実に行き渡るようにしてほしい」 と要望しました。
 費用負担の問題で、 国民健康保険証を取り上げられた人にも緊急の被保険者証発を発行し、 「資格証」 で一般病院を受診する際にも、 3割負担で受診できるよう低所得世帯の負担軽減をはかるよう要請しました。
 経済活動への打撃も深刻で、 京都府の代表は新型インフルエンザによる宿泊キャンセルなど観光業の被害状況を説明。 感染拡大の防止と医療体制の整備・拡充を強く求めました。
 応対した近畿厚生局の横尾年裕健康福祉部長は、 「もっとも恐れていることは強毒性ウイルスへの変異。 この間厳しい措置を取ってきたが、 出ている問題にはしっかり対応していきたい」 などと述べました。

冬に向け体制強化を
府議会で山本府議が要求

 26日開かれた5月定例府議会の本会議で、 日本共産党の山本陽子議員が一般質問に立ちました。 新型インフルエンザ問題について、 「いま必要なことは、 感染の広がりを防ぐとともに、 ことしの冬に向けて対策と体制を強化すること」 と強調。 具体的に4項目について橋下徹知事をただしました。
 第1に、 危機管理の最前線である保健所。 04年当時は1保健所に医師が2人以上配置されていましたが、 現在では5カ所で1人となっています。 山本議員は 「医師や保健師を含め、 欠員などの補充だけでなく、 有資格の退職者の任用も含め、 体制を強化すべき」 と述べました。
 第2に医療体制については、 現在の感染症指定病床と発熱外来、 今後整備される126床の陰圧室、 2次感染防止のための整備などで足りなくなった場合の対策も必要だと求めました。
 第3に社会活動の被害に関連して、 保育所休園をめぐって、 一人親など仕事を休みにくい世帯のための臨時保育所の整備や、 休園で欠勤した保護者が不利益を受けないよう、 事業所に申し入れることを要求。
 山本議員は、 報酬が日額払いになっている障害者施設は、 閉鎖によって収入減になることを示し、 デイサービスセンターの休業、 修学旅行のキャンセル代の補償なども含め、 国と協力て損失補償を行うよう求めました。
 最後に山本議員は、 新型インフルエンザは現在は弱毒性だが、 毒性が強まれば大きな被害が予想されるため、 新型ウイスルの継続的な観察体制を強めるよう訴えました。
 橋下知事は保健所の体制について、 「部局を越えて応援を求めるなど、 全庁挙げて取り組んでいる」 と答弁。 保育所休園については 「早急に検討し、 国にも必要な支援を求める」 と答弁。 障害者施設向けには、 全国知事会として補償制度の創設などを要望したと答えました。
 山本議員は、 10年前に21保健所・7支所だったのが14カ所に減り、 医師も大幅に減っていることを重ねて示し、 「いまこそ医師や保健師の増員と体制強化に、 かじを切るべき」 と力説。 橋下知事は 「保健所の重要性を痛切に感じている。 医師が足りなさすぎる。 医師確保に努めるとともに、 全庁的な体制をとる」 と答えました。

投稿者 jcposaka : 2009年05月28日

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