「霞が関解体」の危険 知事があおる「悪政競争」(上)2大政党キャンペーンの中で開発推進路線を踏み絵に
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総選挙を目前に、 マスコミで 「自民か、 民主か」 という 「2大政党キャンペーン」 が激しくなっています。 その中で、 どちらを応援するのか悩んでいるように見えるのが橋下徹知事。 しかしこの間の言動からは、 「霞が関解体」 のワン・フレーズで、 実際には自民と民主の 「悪政競い合い」 をあおる知事の姿が浮かび上がってきます。
■金と権限奪う
「お金と権限を奪ってくるのが地方分権。 霞ヶ関とたたかわないといけない」 橋下知事はこう力を込めました。 12日夜、 大阪市北区内のホテルで橋下徹後援会主催の政治資金パーティーでのことです。
「地方分権」 をテーマにした宮崎県の東国原英夫知事との対談で橋下知事は、 「このまま国がどこへ進むのか、 世界の中で日本がどういうポジション占めるのか、 方向性を感じない。 霞が関が国家戦略に集中できなくなってしまっている」 と強調。
東国原知事は、 総選挙について 「2大政党というなら、 この国をどうするのか、 ビジョンはどこにあるのかが、 争点だ。 国民が政権を代えるんだという2大政党制にしないといけない」 などと応じました。
■関西州実現へ
「国は外交と防衛と通貨くらいやっていればいい」 という東国原知事に、 橋下知事は 「自治体の長が生活のことは全部やるから、 国会議員の先生方は、 もっと大きな話をやってくださいというシステムにしないと」。
橋下知事は福祉や教育など身近な住民サービスは市町村に任せ、 大阪府は解体して、 関西州を実現することを掲げています。 では 「分権」 で何を目指すというのか。
今月2日に鳥取県で開かれた近畿ブロック知事会議 (2府8県) で、 「広域インフラグランドデザイン」 が公表されました。
明治以降の中央集権体制は、 政治、 経済等の中枢機能の東京一極集中を促進して過度の集中による弊害を生じさせた
東京圏を優先・先行させたインフラ整備等による東京圏と関西圏との格差を拡大してきた
■大型開発計画
こうした 「分析」 の上に、 「『地域のことは地域で考え、 地域で決める』 という地方分権の基本理念」 に基づいて、 今後の大型開発計画をまとめたというのが 「グランドデザイン」。 大阪府関係だけでも、 新名神高速道路、 なにわ筋線 (新大阪と難波を結ぶ新鉄道)、 淀川左岸線、 阪神高速道路大和川線などの推進が明記されています。
さらに 「第2期地方分権改革の断行を求める緊急提言」 について大阪府は 「追加意見を提出」 し、 近畿ブロック知事会の総意として確認されました。
追加意見では各党に対して、 総選挙に向けて、 国家像や国と地方との役割分担の見直しなど具体的政策を盛り込んだマニフェスト案を示すよう要求。 そして近畿ブロック知事会として、 それに対する評価と態度表明を行う いわばこうした開発推進路線を、 踏み絵にしようというのです。 (続く)
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投稿者 jcposaka : 2009年06月19日
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