>>>ひとつ前のページへトップページへ

仲間の団結あったから頑張れた 8年余の闘い 全員勝利に 自交総連佐野南海交通

2009年07月03日

タクシー事業設立へ
「働く喜び取り戻したい」

 仲間の団結があったから頑張れた労働者の尊厳守った歴史的勝利―。 組合つぶしを目的とした佐野第一交通の偽装廃業や組合員解雇などに伴う8年2カ月に及ぶ長期闘争は5月に全員勝利の内容で和解合意書を交わしました。 自交総連・佐野南海交通労働組合 (堀川卓夫委員長、55人) は6月25日、 泉佐野市内で勝利報告集会を開き、 関係者ら300人が参加しました。

偽装解散し全員を解雇

 問題の発端は01年3月、 全国でタクシー会社を次々買収して事業拡大していた業界最大手・第一交通産業 (北九州市) が南海電鉄グループの佐野第一交通 (泉佐野市) などタクシー7社を買収。 役員を送り込んで組合つぶしを開始しました。
 佐野南海労組だけが団結を固く守ってたたかいを進めたため、 第一交通は03年2月、 「改正」 道路運送法を利用して、 神戸市の子会社・御影第一を佐野第一の営業エリア内に進出させ、 非組合員を採用。 その上で同5月、 佐野第一交通を 「偽装解散・廃業」 し、 組合員しか残っていなかった同社運転手らを全員解雇しました。

親会社の雇用責任認定

 大阪地裁堺支部は06年5月の判決で、 「子会社の解散は組合排斥が目的で、 偽装解散だった」 と認定。 控訴審判決で大阪高裁は07年10月、 親会社である第一交通の雇用責任を認定する画期的判決を出すなど、 この間、 100件近くに及んだ民事・刑事・労働委員会事件すべてで組合側が勝利しました。

暴力的労働組合つぶし

 この日の勝利集会で堀川委員長は、 一方的な大幅賃下げや、 退職金廃止などの合理化、 炎天下での長時間に及ぶ点呼など、 常軌を逸した違法で暴力的な組合つぶしとのたたかいを振り返りながら、 解雇された組合員が1人も脱落することなく自交総連に結集してたたかい抜いたことは、 「労働者としての誇り」 だと強調しました。 堀川委員長は、 「8年2カ月に及んだ争議を解決に導いた力は、 仲間の団結と支援者の後押しだった」 と声をつまらせながら、 弁護団や全国規模で広がった支援に謝意を表明。 「働く喜びを取り戻すために、 新たなタクシー事業設立に向けて、 今後も頑張っていきたい」 と決意を述べました。
 自交総連大阪地連の岡田紀一郎委員長、 小林保夫弁護団長、 闘争支援共闘会議議長の川辺和宏・大阪労連議長、 日本共産党の宮本たけし元参院議員らがあいさつ。 8年2カ月の闘争を映像で振り返り、 支援者がスピーチを続けました。
 組合員らに花束が贈られた後、 自交総連大阪地連の権田正良常任顧問が閉会あいさつし、 「みんなの団結力とパイオニア精神を発揮して、 労働組合による民主的タクシー事業への挑戦を成功させてほしい」 と語りました。

投稿者 jcposaka : 2009年07月03日

トップページへ ひとつ前のページへ ページ最上部へ
ご意見・ご要望はこちらから