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タクシー事業適正化・活性化特別措置法成立 規制緩和路線を転換 共産党 大阪タクシー協会と懇談「総選挙で政治の切り替えを」

2009年08月01日

 タクシーの激増と安全軽視をもたらした規制緩和を見直し、 減車を可能にするタクシー事業適正化・活性化特別措置法が6月19日、 参院本会議で全会一致で可決、 成立しました。 自・公政権が進めてきた競争優先の 「構造改革」 路線を、 「安全・安心」 の方向に転換する第一歩となるもので、 国会議員当時からタクシー業界の健全な発展と労働条件改善に力を尽くしてきた宮本たけし衆院比例候補は7月23日、 大阪市中央区の大阪タクシー協会を訪ねて報告・懇談しました。

 特別措置法 (10月1日施行) は、 タクシーの供給過剰地域で台数制限を行い、 適正運賃を目指すことなどが柱。 国土交通省が指定した 「特定地域」 では、 業界団体、 労組、 有識者、 消費者、 自治体も参加して地域協議会を構成し、 台数や運賃など、 地域の特性に応じた適正なタクシー事業のあり方を決めることができます。  また運賃の幅も狭め、 不当に低い運賃を設定しにくくします。  同法案の審議時に、 日本共産党など野党4党は、 需給調整や運賃認可基準の適正化などを盛り込んだ修正法案を提出。 日本共産党の推薦で、 自交総連の代表が初めて参考人として陳述するなど、 規制強化へと流れが加速。 修正案を取り入れた与野党の共同修正が実現しました。  大阪タクシー協会との懇談には、 宮本氏と黒田まさ子府議らが参加。 同協会の足立堅治専務理事、 井田信雄常務理事が応対しました。  席上、 宮本氏は、 2000年5月の参議院 「交通・情報通信委員会」 で道路運送法改悪を追及した自らの国会質問など、 業界関係者と連携して粘り強く規制強化を訴えてきた日本共産党の活動を紹介。 「規制緩和でバラ色の未来があるとした間違いが、 事実で証明された。 歩合制による過酷な働き方や、 多くの乗務員がワーキングプアの事態に置かれている現状を早急に改善する必要があり、 今後も力を尽くしたい」 と述べました。  足立専務理事らは、 規制緩和の影響について、 02年以降、 業界への新規参入が加速し3千台増えた一方、 平均年収は250万円にとどまり、 乗務員の平均年齢が59歳となっていると指摘。 「需要の落ち込みに規制緩和が追い打ちを掛けた。 新法が成立したので、 経営改善と労働者の賃金改善を実現させ、 乗務員が希望を持って働ける業界へとつなげていきたい」 と語りました。  宮本氏は、 「総選挙は崩れたルールを元に戻すチャンス。 閉塞 (へいそく) 感に満ちた日本から明るい見通しが持てる政治へ切り替えるために頑張ります」 と述べました。

規制緩和競った自・民・公
危険性指摘した日本共産党

 タクシー業界では1993年以降、 運賃規制が段階的に緩和され、 02年の道路運送法改正で、 需給調整規制を撤廃し新規参入や増車が自由化されました。「初乗り500円」 の格安運賃など値下げ競争が激化し、 乗務員の労働環境の悪化、 交通渋滞などが社会問題になりました。
 道路運送法が改悪された2000年の国会審議を見ると、 自民党は 「ぜひ早急に審議し、 成立していただきたい。 時宜を得た法案だ」 (実川幸夫衆院議員)、 公明党は 「需給調整の規制を廃止する中で、 適正な競争が行われ…タクシー事業の活性化と将来の発展を期する」 (赤羽一嘉衆院議員)、 民主党も法改悪に賛成し、 「規制緩和は、 我が国の経済社会を効率化させ、 国民福祉の増進につながる」 などと述べました。
 日本共産党は、 宮本参院議員 (当時) が 「(法改正で) 供給過剰は極めて深刻な状況に陥ることは明らか。 労働者の長時間労働、 低収入など、 直接影響を与えることになる」 と追及。
 日本共産党は一貫して規制緩和を含めたタクシー行政の見直しを求め、 タクシー労働者の生活と安全を守る 「日本共産党の提言と要求」 も08年に発表。 穀田恵二衆院議員は、 「(タクシー運転手の) 年間所得は91年をピークに減少し、 全産業平均の55%。 労働時間は2400時間を超える。 賃金の引き上げを」(07年5月・衆院国土交通委)、 「タクシー業界は、 規制緩和、 経済危機、 新型インフルエンザの三重苦が襲い掛かっている。 緊急の対策が必要」 (09年6月・同) など繰り返して求めてきました。

投稿者 jcposaka : 2009年08月01日

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