人間の尊厳守る共同を 介護保険制度改善へ 日本共産党 事業者を訪問・対話 深刻な実態次々 党への共感・期待も
厚生労働省が7月末、 4月に導入した新しい要介護認定の新基準の大幅見直しを決めました。 認定の軽度化で多くの人たちが必要なサービスを奪われる 「介護切り」 が大問題になる中、 政府を制度見直しに追い込んだのは、 介護保険関係者の運動と日本共産党の論戦。 いま、 宮本たけし衆院近畿比例候補らが先頭に立って、 介護サービス事業所を訪ねて実態を聴き取るとともに、 介護制度の抜本見直しや社会保障拡充を掲げる日本共産党の政策を語り、 対話を広げています。 6日、 日本共産党の宮本候補、 駒井正男大阪7区候補、 竹村博之吹田市議が、 吹田市内の介護サービス事業所を相次いで訪問しました。
突然の訪問にもかかわらず、 ある居宅介護支援センターの代表者Aさんは宮本氏らを応接室に案内し、 約30分の懇談となりました。「明日が見えない」
Aさんは 「要介護2の人の自己負担が月1万円からいきなり5万円に引き上がりました。 生活できないので、 サービスを切ることになりました」 「私たちも個人の小さな会社で、 ここ3年は赤字経営。 続けるのが大変で、 明日が見えない」 と、 実態を話しました。
宮本氏らは、 新しい要介護認定制度をめぐって、 国会で日本共産党の小池晃参院議員が、 介護給付を200億円から300億円減らすことを明記した厚生労働省の内部文書を暴露して厳しく追及したことや、 関係者の運動が政府を追い詰めたことを紹介。
政策に共感し激励
「結局は介護にかける国のお金を減らすことが狙い」 と強調する宮本氏に、 「本当にそうですね」 とAさん。 宮本氏が、 日本共産党の総選挙政策で、 ケアマネジャーなど現場の専門家の判断で必要な介護を提供できる制度に改善することを打ち出していることを紹介すると、 「それはいいですね。 頑張ってください」 と期待を語りました。
ある訪問看護ステーションの代表者Bも、 「介護も大変だが、 医療も崩壊状態。 末期のがん患者も病院から追い出され、 在宅になっている。 そういう人たちへの訪問看護はボランティア状態。 でも治療行為はできません」 と現場の実情を訴えました。
ぜひ演説会開いて
宮本氏らは、 2200億円の社会保障削減路線で介護も医療も破壊されてきたことを紹介。 5兆円に上る軍事費の削減など、 税金の使い道を根本的に変え、 社会保障拡充に切り替える日本共産党の考えを説明しました。
「腹の立つことばかり起きる」 と言うBさんは、 「近くで演説会はないのですか。 ぜひ開いてください。 (介護関係者の) みんなで聞きに行きます」 と語りました。
事業者から寄せられた声
「4級が2級に下げられた」「年寄りが独りで放置」「制度どんどん使いづらく」「改善に党派関係ない」
東大阪市では、 衆院大阪13区の吉井英勝事務所が同市内の全事業所を訪問・対話してきました。 その中で事業者側から寄せられた声の一部を紹介します。
○…4月から実施されてきた新しい要介護認定制度で、 本人は車いすで動けないので4級と思っていたら2級に下げられたり、 トイレも行けない人が要支援に下げられたりして、 矛盾が拡大している。 皆さんの運動をよく理解しているし、 ヘルパー全員に伝える (訪問介護サービス)
○…虐待やアルコール依存症などの方の最終受け入れ場所となっている。 社会保障2200億円カットの影響が出ている。 火災事件があった 「たまゆら」 のような老人マンションや老人住宅が、 東大阪でも増えている。 そこへうちからヘルパーに行っているので、 実態が分かるが、 お年寄りが独りで放置されている。 日本の福祉の貧困で、 人間の尊厳が奪われている (特養ホーム)
○…介護制度は、 どんどん使いづらくなっている。 制度をつくったときの趣旨が生かされない制度になってきている。 改善しましょう」 (訪問介護サービス)
○… 「私たちも、 介護制度を改善するための会を介護サービス会社の関係者でつくっている。 いまの介護制度は改善が求められており、 それには党派は関係ない。 みんなで良くしていくことが大事」 (訪問介護サービス)
保険料・利用料の減免を
共産党の総選挙政策から
日本共産党は総選挙政策 (基本政策) で、 「介護地獄」 が解決されず、 介護を苦にした痛ましい事件が続く中、 「安心して利用できる介護制度への抜本的な見直しは待ったなし」 として、 ▽保険料・利用料を減免し、 経済的理由で介護を受けられない人をなくす▽要介護認定の改悪や 「介護取り上げ」 を中止する▽介護施設などの整備を進める▽介護労働者の労働条件を改善し、 人材不足を解消することを打ち出しています。
投稿者 jcposaka : 2009年08月14日