府政の解体許さない 府民連が学習交流会 府民のための府政に
府民要求連絡会 (府民連) が17日夜、 大阪市北区の大阪グリーン会館で9月府議会に向けた府政問題学習交流会を開き、 150人が参加しました。 日本共産党の宮原威団長が連帯あいさつし、 神戸大学の二宮厚美教授が 「政権交代後の日本と大阪橋下府政」 のテーマで講演しました。
宮原氏は、 府営水道を大阪市に丸投げする水道事業統合や府営住宅管理戸数の削減問題、 府立大学と大阪市立大学の統合問題などを挙げ、 「大阪府の役割をすべて投げ捨て、 解体するのが橋下知事の最終目標であることが、 いよいよ明らかになってきた」 と強調。開発至上主義を持ち込んで
橋下知事が府庁移転を狙う咲洲地区の 「活性化」 へ、 JR桜島線の延伸やカジノ構想に言及していることにも触れながら、 「WTC移転で、 大手前地域の乱開発も狙われている。 かつて失敗した開発至上主義を持ち込もうとしている」 と指摘しました。
二宮教授の講演の後、 府民連の前田仁美事務局長が当面の行動を提起。 「府庁WTC移転を再提案する橋下知事の狙いを明らかにし、 暮らし・営業・地方自治を守る府政への転換を求める運動を幅広く展開しよう」 と述べ、 府議会議員への要請や議会傍聴、 府内統一宣伝への参加を呼び掛けました。
打倒対象ではない初めての政権
民主新政権と府政の「ねじれ」も
二宮教授講演
講演の中で二宮氏は、 政権交代が起きた要因として 「新自由主義的構造改革が自公政権の墓穴を掘った」 と述べ、 小泉 「改革」 が過去の自民党の支持基盤を破壊するとともに、 「構造改革離れ」 が起きたと分析しました。
鳩山新政権について二宮氏は、 「打倒の対象でない政権が初めて生まれた」 と指摘。 同時に民主党について、 後期高齢者医療制度の廃止はじめ国民の要求・運動を反映した 「上半身」 と、 新自由主義的な路線に基づく 「下半身」 があると語りました。
二宮氏は、 民主党が掲げた国民向けの公約を実行していこうとすると、 財源問題が新しい次元で必ず問題になり、 民主党の 「上半身と下半身とのねじれ」 =政権の内部矛盾が明らかになってくるという見通しを語りました。
さらに二宮氏は、 「構造改革」 路線を推進する橋下府政と、 民主党政権との間にも 「ねじれ」 があり、 「大変おもしろい状況だ」 と強調。 新政権が公立高校無償化へ12万円の補助金を打ち出していますが、 府立高校授業料が14万4千円と全国一高い大阪は無償にならず、 橋下府政の姿勢が正面から問われると述べました。
また、 全国学力テストのサンプル調査化も検討されている中で、 テスト結果の公表を進めるなど橋下知事の強権的な競争主義の異常さも浮き彫りになることも示し、 「橋下版 『構造改革』 の審判へ、 府民の運動がいままさに重要になっている」 と語りました。
投稿者 jcposaka : 2009年09月25日