9月府議会 弱肉強食政治と決別を 府民の願いに応えよ 共産党堀田議員が代表質問 知事「行革は引き続き」
5日の府議会本会議で代表質問した日本共産党の堀田文一議員は、 焦点となっている府庁WTC移転案の問題点を追及するとともに、 総選挙で 「自公政権退場」 の審判を下した民意を受けて、 大阪府政でも弱肉強食政治の 「構造改革」 路線と決別し、 府民の暮らし・営業を守るために役割を果たすべきだと、 橋下徹知事に迫りました (関連記事2面)。
「後期医療」廃止支持を
堀田議員は、 総選挙の結果は貧困と格差を広げた小泉 「構造改革」 への国民の怒りの審判であり、 「いまこそ暮らし守れ、 雇用守れ、 経営守れという国民の願いに応える政治が求められている」 と強調。 民主党新政権が打ち出した後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の廃止を支持し、 実施に協力するかどうかと橋下徹知事にただしました。
総選挙で示された民意について橋下知事は、 「小泉 『構造改革』 を全否定したものではない」 などと答弁。 「高齢者も障害者でも、 一定の所得のある人には一定の負担を求めなければ、 国の財政は破たんする」 などと述べ、 後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の廃止後の枠組みが示されていないことを理由に、 態度を明らかにしませんでした。
国保証取り上げ中止を
堀田議員は、 新型インフルエンザの感染拡大を抑えるためにも、 自公政権が強行してきた国民健康保険証の取り上げを中止するよう国に求めるべきだと要求。 労働者派遣法の抜本改正や子どもの貧困解消へ、 改悪された小中学校の就学援助制度の復活や子どもの医療費助成制度の実現などを国に求めるべきだと主張しました。
橋下知事は、 国保の資格証明書発行については 「(感染拡大で) リスクが高まるなら交付対策を図る必要があるが、 国保は保険料で運営されている」 「負担の公平が重要」として、 国に中止を求めることを拒否。 堀田議員は 「体に異常を感じたらすぐ医者へ、 これが流行を防ぐ鉄則。 すべての加入者に国保証交付が不可欠」 と厳しく反論しました。
学費負担軽減に転換を
堀田議員は、 民主党政権が公立高校授業料の無償化と私立高校生への助成を打ち出している中、 橋下知事が全国一高い府立高校授業料、 私学助成削減を進めてきたと指摘。 「大阪でも学費負担軽減に転換すべき」 と力説しました。
9月府議会に提案されている私立高校授業料臨時減免事業は、 所得が前年度に比べ1割以上減って非課税世帯になった場合に授業料を全額免除するもの。 堀田議員は、 もともと非課税の世帯は全額免除が受けられないという矛盾を指摘し、 改善を求めました。
橋下知事は 「不十分なところがある」 と認める一方、 「限られた財源の中で、 優先順位は家計急変世帯の子どもをまず救うこと」 と答弁。 堀田議員は 「所得がより低い家庭の子どもが救われない逆転現象が起こる」 として再考を求めました。
開発優先から府民応援
さらに大阪経済の活性化をめぐり堀田議員は、 橋下府政の政策は財界の意向に沿ったベイエリア開発はじめ、 すでに破たんした従来型の開発優先だと批判。 「いま必要なことは府民の暮らしと雇用、 生命と健康を守るための施策推進であり、 中小企業の応援」 と述べ、 貸し工場で仕事をする中小零細企業に対し、 家賃など固定費への緊急補助や休業補償などを国に求め、 府としても独自に実施することなどを求めました。
投稿者 jcposaka : 2009年10月08日