議会の窓 高石市
2009年10月16日
高石市は人口約6万人の自治体です。 この1年間の市政上の最大問題は小中学校の耐震化であった、 と言っても過言でありません。 高石市の 「公立学校」 校舎耐震化率 (08年4月1日現在) は、 全校舎・体育館55棟中4棟 (7・3%) と府内最低であることが明らかになったからです。
08年5月に中国四川省地震 (M7・8) による学校倒壊など甚大な被害が報道され、 国会では 「学校耐震化促進法」 制定で、 耐震補強工事の国庫補助率が2分の1から3分の2に引き上げられました。 私たちは6月市議会が開会中であったので、 この制度も紹介し、 第2次診断予算を組むよう求めました。 市は全校舎ではなく、 27棟だけを第2次診断にかけることを決めました。 しかし新聞・テレビで 「教室にキノコ」 「はがれる外壁」 と報道された高石中学校の校舎が入っていませんでしたから、 保護者、 生徒、 卒業生から猛反発が起こり、 卒業生を中心に請願署名運動が展開され、 12月議会に2万数千人分の署名が提出されました。 (請願は市長与党と民主党、 公明党の反対で不採択) 党市議団は、 大阪自治体問題研究所の協力で、 「学習会」 を企画。 教組を中心とした民主団体は6回連続で 「ビラ」 を全戸配布し、 世論喚起しました。 こうした活動が報道され党市議団も取材を受けるなど、 「学校耐震」 問題は全国的な関心を呼ぶこととなり、 結果的に全校舎の第2次診断が実施され、 本年6月の診断結果を受けて、 国の 「緊急経済対策」 予算を活用することが可能となりました。 現在は実施設計の段階で、 工事費予算が12月議会に提案される見通しです。 これまでの市民運動、 とりわけ高石中学校の卒業生みんなの活動が政治を動かしたことは間違いありません。 (でがわ・こうじ)高石市議会の定数は17。 党議員は2人。
投稿者 jcposaka : 2009年10月16日