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新たな自立の村づくりに向かって 合併ノーを選んだ千早赤阪村 日本共産党千早赤阪村議員団長 徳丸 幸夫

2009年11月13日

 千早赤阪村の松本昌親村長が8月、 河内長野市との合併断念を表明して3カ月がたちました。 いまあらためてこれまでの経過を振り返り、 新たな自立の村づくりの方向を示したいと思います。

 富田林市と太子町、 河南町、 千早赤阪村の4市町村の合併が、 2005年3月に頓挫しました。 大きな理由は住民無視の強引な手法にありました。 ところが、 その教訓を無視し、 07年4月12日に松本村長は村議会の全員協議会で突然、 「河内長野市と合併する。 時期は来年 (08年) 3月」 と表明しました。  07年5月から6月にかけて開いた村民への説明会では、 「富田林市には話をしたが断られたから富田林市との合併は無理。 河内長野市とは合意できている」 と説明しています。  しかし、 松本村長が村民にうその説明をしていることが明らかになりました。 富田林市長は 「合併の相談はもとより、 断ったこともない。 唐突で心外。 事前に話があって当然」 と、 市議会で答弁。 河内長野市は、 合意どころか 「歓迎はしないが、 打診があれば検討する」 と、 このときには検討の段階にもなっていませんでした。

党提案の住民投票案を否決

 村はこれまで2回の住民説明会を開き、 「合併しなければ2012年には財政破たん (赤字再建団体)」 と村民を脅し、 合併へと誘導しました。
 合併強行へ具体的に進み始め、 日本共産党議員団は住民投票条例を提案しましたが、 否決されました。

住民に合併の中身知らせる

 日本共産党と、 村長選挙をたたかった 「みんなの会」 は、 この2年半の間に22種類、 のべ5万3千枚の全戸配布ビラを発行し、 合併の実態や、 国や府の狙い、 自立の道でこそ暮らしを守れることなどを明らかにしてきました。
 とくに、 合併によって村の公共施設が廃止されたり、 民営化や他用途へ転用されること、 財政も自立でやっていけることが村民に明らかになるにつれ、 「そんな合併ならしない方がいい」 という声も広がりました。 「財政がもっと厳しい所でも頑張っている。 村も頑張って」 という意見も聞かれるようになりました。
 党支部による懇談会や報告会、 村会議員選挙の中で実施した住民アンケートなども、 村民が村政を考えるきっかけになりました。 村による住民説明会で、 「情報を知らせてくれるのは共産党だけ。 共産党のビラでしか合併の様子は分からない」 と、 公然と元地区長も発言しています。

大阪府は脅しととれる説明

 ことし8月11日、 府の市町村課長が村議会に来て、 「合併支援の30億円のほとんどは、 千早赤阪村のために使われる。 合併しなければ府の支援はない」 と、 脅しともとれる説明をしました。
 千早赤阪村では、 小中学校・幼稚園の通学バスが、 合併すれば3年後に廃止されることが問題になりました。 通学バスは政治生命を懸けてでも守り抜くとしていた松本村長は、 保守議員からも批判されました。

強行目論んだ村長は辞任を

 8月14日、 最後の合併問題調査特別委員会が開かれ、 松本村長が合併の断念を表明。 日本共産党は@河内長野市との編入 (吸収) 合併は村民不在で強行しようとしたところに問題があるA当初は村民も合併やむなしだったが、 実態が明らかになるにつれ、 意識も変わってきたB合併協議会へのエネルギーを自立の村づくりに使えば、 いろんなことができたC自立の村づくりの展望が示せないなら、 村長は辞任すべきなどの意見を述べました。
 村長の辞任と新しい村づくりができるかどうかは、 今後の村民の世論と運動にかかっていることに間違いありません。
 松本村長の合併断念以後、 村民の多くから、 歓迎し期待する声とともに、 「合併しないで財政はやっていけるのか」、 「今後の村づくりはどうするのか」 「村づくりの見通しを示して欲しい」 などの不安と期待の声も日本共産党に寄せられています。

「自立の村」への新しい挑戦

 日本共産党は 「村政の主人公は村民」 という立場を基本に、 以下の政策を掲げ、 新たな村づくりに挑戦します。
 @あらゆる手段で人口を増やすA安心して子育てできる環境をつくるB高齢者に優しい村を目指すC住民参加の村づくりD村の観光資源の積極的な活用E村職員が村づくりの先頭にF徹底して無駄を省き財政の見通しを明らかにする。
 村は自立の道を進むことを決断しました。 これから自分の頭で考え、 自分で歩かなければなりません。 そのためにはすべての村民の皆さんを信頼し、 そのエネルギーに依拠した取り組みが必要です。 その先頭に立つのは村長であり、 職員であり、 村議会です。
 村議会は、 日本共産党の提案した 「村づくり委員会」 (仮称) を議長も取り上げ、 全会派一致で立ち上げました。 「千早赤阪村に住んで良かった」 と言われる村にするため、 日本共産党は挑戦します。 皆さんの積極的なご意見をお寄せください。 (とくまる・ゆきお)

投稿者 jcposaka : 2009年11月13日

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