市田忠義のぬくもりエッセイ
2010年04月02日
日本共産党には、全国に315の地区委員会がある。それぞれの地域で対外的に党を代表して政治活動、自治体活動をおこなうとともに、日々国民と直接結びついて奮闘している支部を直接指導、援助するのが主な任務である。先日、地区委員会の責任者が一堂に会して、学習し、経験を交流する機会があった。全国地区委員長研修会である。
若いころ、地区委員長を10年近くつとめたことのある私が講義を担当した。自らの失敗談を含めて、そもそも論を中心に6時間にわたって話をした。
討論で一番感動したのは、さまざまな困難とたちむかって奮闘している女性地区委員長の姿だった。ある地区委員長は夫が胃の全摘手術をうけたあと、脳障害をおこしていて、彼女が毎日、夕食を作りに自宅に帰り、また地区委員会にもどるという生活。選挙やいろんな任務で無理な日もしばしばある。そんな時は、パートで地区委員会の仕事を手伝ってくれている人が食事を作って夫に届けてくれる。自分が朝家を出る前に夫の夕食を作ってから、という日もある。北の大地でがんばっているこの地区は「食と農を考えるシンポ」を毎年ひらき、今年で15回目だそうである。
62歳ではじめて地区委員長になった奈良の女性、議員と兼務の大阪の女性地区委員長の発言も感動的だった。これらの発言を聞いて「うちはまだめぐまれている」と語っていた人も。こういう人々によって今日の党は支えられている。頭が下がる思いの2日間だった。(日本共産党書記局長・参院議員)
投稿者 jcposaka : 2010年04月02日