乳幼児遺棄事件 児童虐待対応職員の業務量 米・加の10倍以上に 大阪市議会 山中市議が追及・提案 市長増員が必要。国に要望し知恵動員したい
2010年08月20日
大阪市西区で起きた乳幼児の死体遺棄事件を受けて、大阪市議会文教経済委員協議会が10日開かれ、日本共産党の山中智子議員が平松邦夫市長らの姿勢をただしました。質問に先立つ7日、山中市議と宮本たけし衆院議員、清水ただし党府国民運動本部長、小谷みすず府議が現場マンションを訪問し、死亡した姉弟の冥福を祈りました。
山中市議は、3月以降にマンション住民から3回通報があり、市の担当職員も現場を訪問しながら立ち入り調査できなかったのはおかしいと質問しました。市側は「相手が特定できず、応答性がない場合は立ち入り調査できない」と答えたのに対し、山中議員は「(部屋の中で)大変なことが起きているかも知れないと想定していなかったのではないか」と指摘しました。
山中市議は、事件を受けて平松市長が虐待対応の体制について「かなりの増員が必要」と発言したことに関連して質問。虐待対応の業務量がカナダやアメリカでは職員1人当たり20件に対し、大阪市では継続事案も含め200〜250件に上ることを示し、児童相談所など体制強化の具体的な目標をただしました。
子育て支援の充実が予防に
平松市長は「あらゆる機会を通して国に要望し、あらゆる知恵を動員したい」などと答弁。山中市議は「萎縮するのではなく、堂々と国や社会に問題提起し、解決するための情報発信をすべき」と強調。子育て支援など普遍的なサービスの充実が、虐待の予防策になると訴えました。
投稿者 jcposaka : 2010年08月20日