イハ候補.勝利で基地ない沖縄を 県知事選勝利へ連帯 10・23集会に1300人
11月に行われる沖縄県知事選挙を前に、イハ洋一候補の勝利で、普天間基地の無条件返還を勝ち取ろうと、23日、「普天間基地無条件返還・沖縄県知事選挙勝利、許すな!比例定数削減・輝け!憲法9条、日米安保条約廃棄大阪集会」が、大阪市中央区の大阪城公園野外音楽堂で開かれました。集会に参加した1300人は、集会後のデモ行進で、「米軍基地は日本にはいらない」「民主主義破壊の比例定数削減反対」などとシュプレヒコールをあげました。安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会と大阪憲法会議・共同センター、進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)の主催。
集会は、大正区の沖縄民謡グループ「うるま御殿」の演奏で開会。主催者あいさつで、鰺坂真大阪革新懇代表世話人は、「沖縄県民の痛みは国民の痛み。イハ候補の勝利で、基地移設を消し飛ばそう。われわれは1票を持っていないが、集会を成功させ、物心ともに支援したい。知事選勝利は憲法9条を守ることにつながり、平和な日本、世界をつくるのに大きな一歩となる」と話しました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は、情勢報告を行いました(別項)。参加者から、激励の寄せ書きが手渡されました。
比例削減は国民の排除
自由法曹団大阪支部幹事長の横山精一弁護士は、衆院比例定数削減問題で報告。削減の狙いは「2大政党で議席を独占し、中小の政党を排除すること」と指摘。「排除されるのは、国民の少数ではなく多数の意見だ」と話しました。
横山氏は、国会に削減法案が上程されると、「阻止は極めて困難で、極めて緊急の課題」と強調。学習会の開催や宣伝、国会議員への要請、組織づくりなどを呼び掛けました。
「知事選に延べ100人以上の支援を送り込みたい」(民医連)、「比例削減に反対する決議とイハ氏勝利目指す決議を上げた」(新婦人の会)などの決意表明の後、集会アピールで沖縄県知事選と宜野湾市長選への支援と、衆院比例定数削減の動きストップをかける共同行動の発展を呼び掛けました。
日本共産党大阪府委員会の山口勝利委員長は21日、沖縄県を訪問。「府民の熱い思いをお届けに来ました」と同党県委員会に知事選募金50万円を届けるとともに、イハ洋一後援会を訪ねて関係者を激励しました。
日本共産党 赤嶺衆院議員の報告
沖縄発展最大の障害は基地
赤嶺議員は、11月28日に投票される沖縄県知事選挙に、イハ洋一候補、同時に行われる宜野湾市長選に、安里タケシ候補が出馬表明していることを紹介しました。知事選は現職とのたたかいで、政権与党の民主党が「県民に相手をされず」独自候補を出せないまま迷走中だと話しました。
赤嶺議員は、新基地建設は行政的な手続きが終わっているものの、海岸の埋立申請は県知事の権限で、「イハ候補の勝利は、辺野古への移設を決めた日米合意が不可能になる」と指摘しました。
しかし、基地建設反対派が多数となった先の名護市議選でも、さまざまな介入・圧力があったと紹介。「政権党や支配層にとっても、日米同盟がかかった選挙でもあり、どちらにとっても天王山のたたかいだ」と、激烈な選挙になるとの見通しを示しました。
赤嶺議員は、イハ候補が宜野湾市の市長となった時、「基地の県内移設は問題解決にならない」と述べ、無条件返還を主張したことを紹介。当時、県民の世論が分断されていましたが、「どんな干渉にも屈せず、主張し続けてきた人が、イハ候補」で、いまでは普天間基地の無条件返還が県民の総意になったと紹介しました。
赤嶺議員は、米軍基地による現在の経済波及効果と、県内の全米軍基地撤去による跡地利用などの経済波及効果を、沖縄県議会が試算したと紹介。現状では生産誘発額が4200億円余で、雇用誘発者数が3万5千人であるのに対し、基地撤去後は生産誘発額4兆7千億円、雇用誘発者数48万7千人とけた違いに大きくなることを指摘した上で、「沖縄発展の最大の障害は米軍基地」と断罪し、「自然と文化、歴史を生かした産業を育ててこそ、県民の誇りが取り戻せる」と話しました。
政府などが「抑止力」という言葉で米軍基地の存続を正当化しようとしていますが、赤嶺議員は「殴り込み部隊の海兵隊は、抑止力にならない」ときっぱり。「必要なのは、自衛隊でも米軍でもなく、平和的外交を言う憲法9条の精神だ」と力説し、安保改定50年のことし、「これ以上の安保強化を許さないためにも、憲法を守るためにも、イハさんの勝利を目指そう」と訴えました。
イハ候補勝利し活路開く
稲嶺市長新基地造らせない
集会には、沖縄県知事選挙をたたかうイハ洋一候補と、稲嶺進名護市長のメッセージが寄せられました。
イハ氏は、知事選を「『頭越し政治』に対する民意が生かされる国のありようを問うと同時に、地方自治が大切にされ、民意が直結する県政を樹立するかどうかが問われる選挙」と位置付け。「知事選に勝利することが基地のない平和な沖縄・日本への活路を作り出す一歩であり、なんとしても勝ちぬきます」と決意しています。
稲嶺氏は、辺野古への基地移設を決めた日米合意は、「市民・県民の民意を無視したものであり、移設が地元の頭越しに進められようとしていることは許されるものではありません。私は『辺野古の海はもとより陸上にも新たな基地は造らせない』との信念を貫く決意であり、このことにいささかの揺るぎもありません」と述べています。(2010年10月31日付け「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2010年10月30日