中小企業にも目を向けて¢蜊繧フ中小企業の実情.政治の役割は― 共産党府委 府商工団体と懇談

中小企業再生は急務 4団体が決議
応援するのは元気な企業≠セけ
中小零細企業は廃業するしかない
日本共産党の清水ただし府国民運動本部長と黒田まさ子、小谷みすず両府議らは9月24日、大阪市中央区内の府商工会議所と府中小企業団体中央会、府商店街連合会、府商工会連合会の4団体を訪れ、大阪の中小企業の経営の実情や政治が果たす役割などを関係者と語り合いました。
経済成長の源
懇談は、4団体が同月14日、決議した「大阪府中小企業再生緊急アピール」への山口勝利府委員長名の「見解と決意」を届けるためにもたれたもの。府商工会議所を除く3団体と行われました。
党の論陣評価
懇談の席上で団体側は、同党の活動に対する感謝の意を述べました。
大阪府が、商工会や商工会議所が行う小規模事業経営支援事業の予算削減、事業内容の変更を提案した際、日本共産党は府下の商工会と商工会議所すべてに緊急アンケートを実施、府議会で予算削減反対や、実施までの検証期間を設けるよう論陣を張りました。
黒田府議は、「06年までの8年間で府内の商店街は13%減っているが、その中に入っている商店は20%減っている。商店街としては残っていても、店舗は減ってシャッター通りと呼ばれている」と語りました。
買い物難民も
府商店街連合会の満薗賢司事務局長は「問題は空き店舗にとどまらず、生鮮4品の店がなくなり、塾やマッサージ店、携帯電話ショップになっている」と、実情を話しました。また、「買い物難民が大阪市内でも生まれている。百貨店法や大店法(大規模小売店舗法)で規制されていたものが、資本主義の中で自由競争が良いとなり、大型店がどこへでも進出できるようになった。大型店は採算が合わなくなると撤退する。ふたを開けてみれば高齢者が買い物できるところがなくなってしまった」と述べました。
府中小企業団体中央会の山野義雄事務局長も、「小さな小売店を地域の社会資本として維持していかないと、高齢化に向かう社会が成り立たない」と話しました。
府商工会連合会の今村實専務理事は、「町工場は、もうからなくて商売にならないから後継者をつくらない。サラリーマンのほうが給料が高いから店を継がさない。店もきれいにしなくなる。悪循環だ」と述べ、「元気な企業を応援することだけが行政の役割ではない。不況に耐えているところでも、労働者の雇用で社会に貢献している。目を向けてほしい」とも話しました。
大手だけ有利
大阪府は財政構造改革プランで、中小企業向け制度融資を打ち切り、府が選んだ「元気のある企業」に融資をしぼる方向を打ち出しています。
満薗氏は「(制度融資がないと)銀行は絶対貸さない。成長する企業には民間金融機関も融資する」と指摘し、「商売が回らなくなって、廃業するしかなくなる」と話しました。
懇談は橋下徹知事の「大阪都」構想にも話が及び、満薗氏は「リニアにしろ阪神高速にしろ、東京に本社のある大手開発業者だけがもうかる」と批判しました。
小谷府議は「大阪の多業種の中小企業を見つめて、きめ細やかな施策をやっていくことが行政の仕事だ」と指摘。清水氏は「強い者だけを応援するという考え方は破たんしている。中小零細、個人商店、商店街をしっかり支えていくために、野党として提案し実現するために皆さんと一緒に頑張りたい」と述べました。

投稿者 jcposaka : 2010年10月09日
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