民主市政で活路開こう 長尾氏が出馬表明人を大切にする市政に@秋の東大阪市長選 市民の良識に働き掛けて
前東大阪市長の長尾淳三氏(58)が15日記者会見し、来年10月任期満了の同市長選に、日本共産党も参加する「明るい東大阪をつくる会(明るい会)」推薦で立候補すると表明しました。
同日夜、「明るい会」が開いた出馬表明・協定調印式には約300人の市民が詰め掛け、長尾氏と共に民主市政再現へ奮闘する決意を固め合いました。
あいさつした長尾氏は、惜敗した3年前の市長選を振り返り、「市民の皆さんが暮らしの不安を口にされ、中小企業のものづくりのネットワークが切れると訴えられるのを聞いていると、あの民主市政を続けなければならなかったと、残念で悔しい思いになる」と切り出し、来年の市長選に向けて市民に呼び掛け、良識を呼び起こす事業を進めていきたいと語りました。
長尾氏は「東大阪の街の担い手は一人一人の市民。その市民が元気でないなら、東大阪の未来は開けない」ときっぱり。現市政が市民の不安や不満に耳を傾けず、時代逆行の弱い者いじめをしようとしていると述べ、「人間を大切にする市役所づくりこそが必要」と力を込めました。
「東大阪市民は日本社会の先駆け」と強調した長尾氏。小泉内閣が「構造改革」を推し進めていた06年に、暮らしの活路を開く民主市政を選び取ったのが東大阪市民だとし、「民主市政は中断させられたが、その道筋を再び切り開くのが今度の市長選」と決意を語り、大きな拍手に包まれました。
「明るい会」の谷真琴代表委員長が経過や基本政策の要点を報告しました。3年前の市長選は、何の不祥事も失政もなく公約実現に奮闘していた当時の長尾市長に、自民・公明などが理不尽な不信任決議を強行して行われたもの。谷氏は、「2366票差で惜敗したが、『不信任はおかしい』など市政継続を願う市民世論が、その後の野田市政の下でも、要求実現の力になっている」と述べました。
野田市政が「構造改革」路線をさらに東大阪市に持ち込もうとしている中で、「古い政治を退場させ、清潔・公正で暮らしと営業を守り、『市民が主人公』を貫く民主市政を実現しよう」と呼び掛け。「明るい会」の基本政策は@市民の暮らしの危機を救うため、まず手立てを講じる「緊急プラン20」A「元気な東大阪」をつくる中長期的な3つの提案の「二段構え」になっていることを明らかにしました。
さらに谷氏は、橋下徹知事が掲げる「大阪都」構想は、東大阪市も「特別区」として吸収し、ベイエリア開発に権限と財源を集中する一方、住民には「自己責任」「互助」を押し付けるものだと批判。「これでは東大阪市民は浮かばれない」と強調しました。
長尾淳三氏の略歴
1952年東大阪市生まれ。静岡大学卒業。大阪民主新報記者を経て、79年に東大阪市議に初当選して以来5期18年。98年に東大阪市長選に当選して以降、2期5年。現在、民主市政研究会代表。
投稿者 jcposaka : 2010年12月24日