市民とスクラム 公約実現へ全力 吹田 府議選勝利・市議選全員当選 全有権者規模で対話・宣伝「行動する共産党すごい」 自民党員も激励
“千里救命救急センターの補助金復活”“福祉と災害に強い吹田へ”――先月のいっせい地方選で吹田市の日本共産党は、府議会議員選挙(吹田市選挙区・定数4)で曽呂利邦雄さんが初当選して現有議席のバトンタッチを果たすとともに、市長選で大健闘した「吹田明るい会」の正森克也さんとともに市政転換を訴えた市議候補8人が全員当選。議席占有率22・2%で引き続き市議会第1党になりました。全員当選の背景には、厳しさを増す社会情勢の下、「市民の暮らしを守る行政に」との切実な願いがありました。
「8人の市議会議員団と力を合わせ、市民要求実現へ全力で奮闘したい」。1日に吹田市内で開かれたメーデー集会で日本共産党の曽呂利邦雄府議があいさつ。▽震災復興と災害に強いまちづくり▽賃上げと雇用・労働条件の改善▽保育新システム反対、待機児解消と教育施策の充実―など多彩な要求スローガンが並ぶ中、曽呂利議員は命と暮らしを守る政治の実現へ全力を挙げて奮闘する決意を述べました。見通し甘い巨大開発へ
吹田市の人口は36万人。かつて革新市政が28年にわたって続き、市民の声と行政との連携で、全国に先駆けて進んだ行政サービスを次々に実現。「福祉の吹田」「子育てするなら吹田市で」などの言葉が、いまも市民の暮らしの中に息付いています。
ところが、財政危機を口実に全事務事業を見直す「ゼロクリア」作戦を進めた前市長は、進んだ市民サービスを次々と切り捨てる一方、JR貨物駅移転に伴う東部拠点開発など、見通しの甘い巨大開発を推進。市民の強い批判を招き、変化を求める機運が高まっていました。
一方、橋下徹知事が代表を務める地域政党「大阪維新の会」は、「吹田は府内一の役人天国」などと叫んで市政批判の受け皿となり、前市政を支えてきた維新の会公認候補(自民党推薦)が市長選で初当選しました。
市長選で日本共産党が推薦した正森克也さんは、市民に「自己責任」を押し付ける市政からの転換を主張。介護難民ゼロ、保育所待機児ゼロ、孤独死ゼロの、福祉と暮らし最優先の市政実現への展望を示し、「現状を変えたい」との市民世論を広げる大きな力になりました。
救急医療の充実 取り組み広げて
市議選(定数36、立候補47人)で当選した8氏の得票は計2万3139票。9人を擁立し8人が当選した07年の市議選から約3千減らしたものの、政党としての得票は前回選挙に続いて第1党、昨年の参院比例票を約1・4倍にしました。
活動の先頭立ち訴えて
橋下知事による千里救命救急センターの補助金(3・5億円)廃止問題で、日本共産党は昨年秋以降、「救命救急医療を守り発展させることは府政の最重要課題」と意思統一。オリジナルののぼり旗を100本作製し、議員・候補者を先頭に街頭署名に立ちました。市民の中には「言葉だけじゃなく行動する共産党はすごい」と共感が広がり、ある保守の有力者も「うちは自民党だが頑張ってほしい」と期待を寄せました。
昨年末に広範な市民が「千里救命救急センターを守る会」を結成するなど草の根活動が広がる中、選挙直前に準備した2回の政策ビラには、補助金復活を求める署名欄を設け、文字通り全有権者規模で「“命の最後のとりで”千里救命救急センターを守りましょう」と訪問・対話活動を展開。あらゆる結び付きを生かし、最後まで担い手を広げて支持を広げることなしに勝利はないと、気迫のこもった奮闘が各地で広がりました。
歩きながら演説を続ける党候補の姿に「路地裏まで入って活動するのは共産党だけ」と若い有権者も支持を約束し、子育て世代のママたちがメールで党候補への支持を広げた経験もその一例。生活相談の結び付きから300人に手紙を届けたベテラン議員の奮闘や、マンション開発・環境保護運動など各地域で粘り強く取り組まれてきた活動実績も、党候補への支持を広げる力になりました。
大阪府は4月、千里救命救急センターへの補助金を廃止しました。「守る会」は補助金復活を求める署名活動を新たにスタートさせるなど、救命救急・地域医療の充実・発展へ市民の取り組みが始まっています。
思いに寄り添った活動
「選挙公約の第一に掲げた救急医療の充実は、まさに党派を超えた願いです。吹田市民全体の声として共同の取り組みを広げていきたい」と党吹田・摂津地区委員会の駒井正男委員長。
「党員・読者・支持者多くの力を引き出して勝利した選挙の結果を積極的な教訓とし、党組織の拡大・強化と合わせ、保守層を含め有権者の気持ちにかみ合った党活動を思い切って強めていきたい。“政治を変えたい”と1票を投じた有権者の願いに応えるために、文字通り政治を動かす野党として、議員団活動の強化へ全力を挙げる決意です」と話しています。
投稿者 jcposaka : 2011年05月12日