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橋下・「維新」の独裁政治 ダブル選の大争点に 狙いは大阪支配&{民共同で「ノー」の審判を

2011年11月19日

 大阪市長選が13日告示され、現職の平松邦夫氏と、維新の会代表の橋下徹氏との一騎打ちとなりました。橋下氏は、「独裁」との批判が急速に広がる中、逆に「自民党と共産党が手を組んだ。これこそまさに戦時中の大政翼賛会」「本当の独裁は平松さん」(13日、難波での街頭演説)と攻撃。しかし「体制維新」「統治機構を変える」を叫んで橋下氏が狙うのは、自らの思いのままに大阪を支配する、独裁のための仕組みづくりそのものです。(関連記事2、3、6、8面)

権力を「一人の指揮官」へ
   ――「大阪都構想」

 「大阪市役所を徹底的に解体する」「大阪市役所から権限と財源をむしり取り、住民の皆さんにお返しする」――大阪市長選告示日の13日、橋下氏は、維新の会が掲げる「大阪都構想」が、まるで住民のためのものであるかのように説明しました。
 「大阪都構想」は大阪府、大阪市などを解体して、権限・財源を「一人の指揮官」に集中しようというもの。維新の会の「大阪都構想推進大綱」によれば、大阪市に交付される地方交付税、固定資産税、法人市民税などの財源のうち、「特別自治区」に配分されるのは約6割だけで、あとの約4割は「大阪都」が、「むしり取る」ことに。
 「大阪都構想」で「一人の指揮官」に権力を集中させるとは、まさに「大阪丸ごと乗っ取り宣言」。橋下氏と維新の会陣営が「日本と大阪の地方自治の姿を変える」(今井豊・選対本部長)と叫ぶように、憲法の地方自治の原則を踏みにじるものです。

知事に反対すればクビに
 ――教育・職員基本条例

 橋下氏と維新の会は、教育基本条例で「教育行政に住民の意思を反映できる仕組みを構築」する、職員基本条例でも「府民・市民の感覚が反映する公務員制度を構築」と宣伝。これは「教育目標」や「職務命令」と「処分」で教職員・府職員を縛り上げ、首長と議会多数派の言いなりの仕組みをつくるという本当の狙いを覆い隠すものです。
 教育基本条例案は、教育目標を決めるのは知事と定めています(第6条2項)。知事はその目標を「規則により定める」と規定(第12条1項)。「規則」には法的拘束力があり、反対すれば違法とされます。
 同条2項では府教育委員が「(知事が定める)規則に違反して目標を実現する責務を果たさない場合」や、教職員の処分を怠った場合には、知事はクビできます。「教育目標」の決定に、保護者や教育関係者など広く府民の意見を反映する手続きは、条例案には定められていません。

「独裁が重要」と自ら公言
  ――国政進出の野望

 「選挙で勝てばなんでもできる」「話し合いでは解決しない」などと、府庁WTC移転や「君が代」強制条例、府議会定数削減などを強行してきた橋下氏と維新の会。橋下氏は政治資金パーティーで「日本の政治の中で一番重要なのは独裁ですよ。独裁と言われるくらいの力、これが日本の政治に求められる」と公言。「首相公選制」など大阪を足場に国政進出の野望もあからさまに述べ、「大阪の形を変えることは、国の形を変えるきっかけになる」と叫んでいます。
 「明るい民主大阪府政をつくる会」の梅田章二知事候補は「府民共同の力で『独裁政治』ノー」ときっぱり。「大阪市をよくする会」の渡司考一さんは、「大阪からファシズムの台頭を許してはならないという大阪市民、全国の声を生かす最善の道」と、大阪市長選への立候補中止を決断。「知事には梅田さん、大阪市長には『反橋下』の平松さんへ」と訴えています。(「大阪民主新報」2011年11月20日付より)

投稿者 jcposaka : 2011年11月19日

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