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消費税増税許さない大運動を大阪から 会員13万人超える消費税なくす会が総会

2011年12月16日

 2010年代半ばに消費税の税率を10%まで段階的に引き上げる大増税を狙う野田政権。来年3月末までに増税法案を提案する構えです。この暴挙を許さないたたかいが広がりつつあります。消費税をなくす大阪の会は10日に大阪市北区内で開いた第22回総会で、会員数が13万人を超えたことを発表。「会員数は国民世論のバロメーターだ」とし、来年の総会を14万人で迎えようと呼び掛けました。 総会では、税理士で元静岡大学教授、世界各国の税制を研究する湖東京至氏が講演しました。

 総会には76人が参加しました。  同会は昨年の総会で13万人の会員を目標にしていて、達成しました。  ことし消費税増税反対署名を1万3千人分集めるなど、運動に取り組みました。  総会では特別決議を採択しました。特別決議は、野田政権が来年の通常国会で消費税増税法案を通すと言明し、法案成立後、増税の実施前に国民の審判を仰ぐとしていることに、「まったく国民を愚弄(ぐろう)するもの」と批判。増税を許さない国民的大運動を大阪からつくろうと呼び掛けています。

高齢者から若者まで署名に

 各地の取り組みでは、寝屋川市の運動を新常任世話人の戸田伸夫さんが報告。2007年から始めた街頭宣伝は4年半で計37回、延べ462人が参加し、2383人分の増税反対署名を集めました。戸田さんは「高齢者から若者まで署名してくれて、感動を毎回味わっている」と話しました。

ペテンの消費税 あってはならない
湖東氏が講演
恐ろしいほど不公平な税

 消費税は納税義務のある事業者が、売り上げと仕入れ額にそれぞれ税率をかけ、その差額を納税する仕組みです。湖東氏は、買い物の際に消費者が負担する5%分は、「税務署に納められる消費税とは直接は関係なく、物価」で、「実際は、消費者が消費税を負担したことは一度もない」と述べました。

輸出大企業に巨額の還付金

 湖東氏は世界各国が消費税(附加価値税)を導入しているのは、「輸出還付金のためにやっている。ほかの目的はない」と述べました。
 輸出還付金は、輸出の売り上げがゼロ税率となり、輸出の多い企業は売り上げと仕入れの税額が逆転するため、税金が還付される制度。このため、輸出大企業は巨額の税金を受け取っています。2010年分だけでもトヨタ2246億円、ソニー1116億円などで、上位10社で8698億円もの税が還付されています。
 還付の多い税務署上位10署には、パナソニック本社のある門真税務署などが入っています。
 トヨタが受け取っている還付金は、06―10年度の5年間で総額1兆3009億円に上ります。「トヨタの車を買った消費者が5%を払っても、消費税が納められることは1度もなかった」と湖東氏。一方で、大企業からたたかれ、消費税を満足に転嫁できない中小企業は、「消費税を納税できずに苦しんでいる。恐ろしい不公平だ」と述べました。
 消費税は、国税滞納の新規発生額のおよそ半分を占めます。「売り上げから仕入れを引き、人件費に当たる部分へ課税されるからだ。赤字でも税額が発生する」と湖東氏は述べました。
 また、医療機関など売り上げが非課税とされている業種は、税還付の対象にならず、事業者は仕入れで負担した消費税を売り上げで取り戻すことも許されません。

富裕税の導入などを財源に

 講演を聴いていた参加者から、「ペテンではないか」と声が上がりました。湖東氏は「ペテンだ。だから消費税は5%でも3%でもあってはならない。富裕税を導入するなど財源はある」と述べました。湖東氏も参加する「不公平な税制をただす会」の試算では、法人税や所得税の特例など20項目を見直すことで、国税で16兆7308億円の税収増が見込めるといいます。(「大阪民主新報」2011年12月18日付より)

投稿者 jcposaka : 2011年12月16日

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