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大阪市「思想調査」 橋下市長 内容知って実施 中止しデータ廃棄を 共産党・小川市議が追及

2012年03月02日

大阪市議会財政総務委

 2月24日開かれた市議会財政総務委員会で日本共産党の小川陽太議員が質問に立ち、橋下徹大阪市長による「思想調査」の違法性について、同市長を追及しました。

思想信条の強制的表明

 小川議員は、今回の調査に日本弁護士連合会長や大阪弁護士会などから批判と調査中止とデータ廃棄を求める声が上がり、府労働委員会も異例のスピードで調査実行を控える勧告を行ったことを指摘しました。  小川議員が、調査内容や22の調査項目を事前に知っていたかどうかを橋下市長に確認したのに対し、市長は「質問項目全部ではないが、こういう内容とは知っていた」と、事前に内容を知って価値判断したことを認めました。  小川議員は、特定の政治家の応援や街頭演説に参加したかどうか、どのように誘われたかという設問は、憲法に関わる個人の内心の自由の問題だと強調。「市民の誘いなら市民の名がデータに残る。市民の知らないところでの監視だ。強制的に思想信条を表明させられることは、民主主義社会では許されない。憲法19条違反だ」と迫りました。

処分が前提で憲法違反

 橋下市長が「思想良心を直接聞いた設問ではない。街頭演説に行ったかなど外形的な行為の調査で、直接的な憲法違反にならない」と居直ったのに対し、小川議員は「違法な行為であるかどうかに関係なく、すべての人に政治家への応援や関わりを聞いて、職務命令で処分を前提に内心の自由を表明させるのが憲法違反だ」と反論。労働組合加入の設問についても、府労委勧告(2月22日)でも「支配介入」の恐れがあると指摘していることを示しました。
 最後に小川議員は「憲法や法律を否定して個人の内面の自由を権力によって吐露させ、人間性まで管理することは憲法上許されない」と主張。

不利益をこうむるのは市民

 今回の調査が強行されたことで、職員は「全体の奉仕者」としてモチベーションを高めることすらできず、職務命令と処分の重圧に苦しんでいるのではないかと指摘。「これでは業務に支障を来し、市民サービスにも影響を及ぼす。市民が一番不利益になる」と力説し、即時に調査データを破棄し、市民と職員に謝罪するよう求めました。(2012年3月4日付け「大阪民主新報」より)

投稿者 jcposaka : 2012年03月02日

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