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市民生活総攻撃の橋下「市政改革プラン」 共産党がたたかい呼び掛け

2012年05月19日

 橋下徹大阪市長は11日、「大阪都構想」を前提に3年間で488億円もの市民向け施策・事業を廃止・削減する「市政改革プラン(素案)」を明らかにしました。日本共産党府常任委員会は同日、素案撤回へ幅広い市民・府民各層と共に総力を挙げるとした声明を発表。同党大阪市議会議員団も山中智子幹事長がコメントで「市民の皆さんと共に、撤回を求めて力を尽くす」と表明したのに続き、市議会開会前日の14日午後には緊急の報告決起集会を開きました。(4、5面で特集「ここが問題―「市政改革プラン(素案)」を掲載」)

素案ノー≠フ声爆発的に
大阪市議団が報告決起集会

党派の違い越え

 日本共産党大阪市議会議員団(北山良三団長)が14日開いた報告決起集会には約100人が参加しました。
 あいさつした北山団長は、素案は市民施策の削減額を548億円から488億円に減らしたが、市民総攻撃という点でPT試案と変わらないと指摘。同時に、PT試案が打ち出した学童保育補助金全廃や長居障害者スポーツセンターの廃止を撤回させたことに触れ、「市民の運動を広げれば、素案そのものを撤回させる展望がある」と述べ、党派や立場の違いを超えて市民に呼び掛け、パブリックコメントだけでなく、あらゆる手段で爆発的に「素案ノー」の声を広げようと訴えました。

本質を知らせて

 さらに北山氏は、橋下・維新の会が市民施策を削りながら「大阪都構想」を進め、国政進出を狙っているとし、これを食い止めるためにも、ウソとペテンの政治手法や、「自己責任」論で弱肉強食の競争をあおる橋下氏の本質を、広範な市民に知らせていこうと語りました。
 井上浩政調会長は素案の内容やPT試案からの変更点を説明するとともに、橋下市長が「施策・事業見直し」の最大の根拠にしている「500億円の収支不足」のごまかしについて詳しく報告。PT試案公表後、市民各分野で怒りの声が広がり、市議会市政改革特別委員会(1日)では維新の会の議員ですら「市民に直結するものばかりで驚いている」と発言したことを紹介。PT試案や今回の素案を通して橋下市政の実態・本質・基本姿勢・狙いが市民により分かりやすくなっていると指摘しました。

怒り決意相次ぐ

 参加者からは「一つ一つの施策だけにとどまらず、橋下政治の方向そのものを問題にして全市民的に声を上げていく。公でしかできない男女共同参画施策の拠点施設であるクレオ大阪の全廃は、絶対許せない」「長居障害者スポーツセンターは4年後にどうなるか見通しはついていない。市外利用者からの利用料徴収も検討されていると聞くが、障害者の無料パスに自己負担が持ち込まれるのではないか。視覚障害者は素案を読むのも大変。パブリックコメントを電話で受け付けないというのもおかしい」などの怒りの声や決意が相次ぎました。

対案示して撤回の先頭に
共産党府常任委員会が声明

 日本共産党府常任委員会の声明は、4月に改革プロジェクトチーム(PT)によるPT試案が発表された直後から市民の怒りがわき起こり、撤回を求める運動が始まっていることに触れながら、「こんな『市政改革』を許すなら、市民各層に大きな犠牲が強いられ、『大阪市解体』が始まることになる」と強調しています。
 声明は、素案の2つの問題点として@市民の暮らしが苦境にあるとき、それを支える施策・事業をばっさり削ることは大阪市政のやることなのか。廃止・削減の根拠である「500億円の収支不足」には、「財政危機」の本当の要因や、市の財政状況を隠すなどのごまかしがあるA市民「合意」も「設計図」もない「大阪市解体計画」=「大阪都」のために、無理矢理合わせて施設や施策を切る必要がどこにあるのかと批判しています。
 さらに、浮かした財源は結局、橋下市長が「大阪都」で狙う「リニア」「なにわ筋線」などの巨大開発のために吸い上げるものだと指摘。「こんな企てをゆるさず、市民の暮らしを守り、前進させるための財源政策や市役所改革提言などの民主的対案を掲げ、素案撤回の先頭に立ってたたかう」としています。
(2012年5月20日付大阪民主新報より)

投稿者 jcposaka : 2012年05月19日

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