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大手前に庁舎集約を 府議会都市住宅常任委

2012年06月10日

 日本共産党の堀田文一府議は4、5の両日開かれた府議会都市住宅常任委員会で、府咲洲庁舎(旧WTCビル)耐震改修工事の契約締結をめぐって質問に立ち、現在府庁舎のある大手前地域(大阪市中央区)への庁舎集約こそが「安心で安価な地震対策だ」と主張しました。松井一郎知事は、東京のスカイツリーを引き合いに、「技術を駆使すれば大阪で200メートル級のビルを安全なものにできる」と述べました。
 東京大学の研究チームは先月、発生が懸念される東海・東南海・南海地震が同時に起こる「3連動地震」が起こった場合、震源から遠くても高層ビルに影響を及ぼしやすい「長周期地震動」により、大阪湾岸部で東日本大震災での標準的な揺れの5倍程度の強さで揺れる可能性があると発表しています。
 同チームの発表は、3地震の震源地と想定される海底盆地・南海トラフ付近の岩石が柔らかいことが原因としています。
 府は昨年8月に発表した「咲洲庁舎の安全性等についての検証結果」で、大阪湾岸部の地震基盤に到達した地震動は、大阪湾岸部の地盤によって5―8倍に増幅されるとしていますが、東京大のチームの発表を考慮すると、さらに大きな揺れが懸念されます。
 堀田府議は咲洲庁舎の防災は「終わりのない課題だ」「これほど危ないものを買ったことが大問題」と述べました。
 大手前の府庁舎と咲洲庁舎を併用した場合、2009年から41年までの33年間の総経費は約1201億円であるのに対し、大手前に集約すると約1056億円と、約145億円低いとする資料を、府は昨年11月に作成しています。この計算には、約130億円かかるとされる中間層免震などの追加対策は含まれていません。
 契約締結議案は維新と公明、「咲洲庁舎で勤務する2千数百人の職員と、訪れる府民の安全を守ることは必要」とする共産党の賛成で可決しました。
(2012年6月10日付「大阪民主新報」より)

投稿者 jcposaka : 2012年06月10日

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