自民党型政治 大本から変える 日本共産党 市田書記局長が訴え
どの党を伸ばすと国民が大切にされる政治が実現できるか
12月4日公示、16日投票で行われる総選挙で、「提案し、行動する。日本共産党の躍進で、古い自民党型政治を大本から変え、国民が願う新しい政治に」と訴えている日本共産党。16日衆院解散後の第一声を、梅田のヨドバシカメラ前で行った同党の市田忠義書記局長は、清水ただし比例候補(4区と重複)と共に、「自民党型政治を進める濁流に立ち向かう一筋の清流、日本共産党を大河の流れのように躍進させてください」と訴えました。
「今度の選挙では、政治の閉塞状況を打ち破り、一人一人の国民が大切にされる政治を実現するためには、どの政党を伸ばしたら一番いいのかが問われている」と切り出した市田氏。
3年前の総選挙で誕生した民主党政権が、自民党との違いを見つけるのが難しくなってしまったのには「わけがある」とし、消費税増税、原発再稼働、原発依存を求める財界、オスプレイ配備強行や、関税全廃で日本の農業や経済を駄目にするTPP(環太平洋連携協定)参加を押し付けるアメリカに対し、一言も物が言えないことを挙げ、「日本政治の根本に横たわっている自民党型政治の二つの異常に、メスを入れたり、ただす意志も能力も立場もいっさいなかったからだ」と指摘。一方、自民党は、党内でも最もタカ派の安倍元首相を総裁に仰ぎ、「いっそう反動化の道に進もうとしている」と述べました。
破綻した既成政党そのもの
それでは、第三極といわれる党や集団はどうかと問い掛けた市田氏は、日本維新の会の候補者選考委員会の責任者が、弱肉強食の構造改革を推し進めた竹中平蔵氏であり、あるときは安倍元首相を党の代表に迎えようとし、今度は、石原前都知事を代表に決めたとし、「全部、自民党と元自民党。既成政党ノーどころか古い破綻済みの既成政治そのものではないか」と指摘。「60年間も続いた自民党型政治を進める民主、自民、維新らの濁流に立ち向かう一筋の清流、日本共産党を、大河の流れのように躍進させてください」と訴えました。
日本経済/消費税
市田氏は、今度の選挙の一番の争点は「日本経済と消費税問題をどうするか」だとし、民・自・公3党の談合で消費税の大幅増税を強行する法案を通したが、実際に増税される2年後までに、今回の総選挙と来年夏の参議院選挙があるとし、増税勢力に審判を下し、日本共産党の躍進で消費税増税中止法案を通そうと呼び掛けました。
一方、維新の会は消費税11%を打ち出しているとし、「こんな勢力に私たちの暮らしを託すわけにはいかない」と語った上で、「消費税増税に頼らなくても歳入と歳出の改革をやれば、社会保障や財政再建の財源が生まれる」とし、日本共産党の提言を紹介。「内需主導型の日本経済に変えることが可能になれば、税収も増え、社会保障充実と財政再建の両方を無理なくやれる」とし、「日本共産党の躍進で、消費税増税に頼らない別の道、明るい希望の道に一緒に足を踏み出そうではありませんか」と訴えました。
原発/米軍基地問題
市田氏は、もう一つの争点は原発問題だとし、いまある14の政党のうち、原発即時ゼロを提案しているのは日本共産党だけだと主張。今夏、関西電力が原発再稼働なしでも電力が十分足りたと認めたこと、日本の自然再生可能エネルギーは、全国にある原発の40倍の潜在的可能性を持っていることなどを挙げ、「大規模な再生可能エネルギーの普及が進んだら、コストも安くなって雇用も増える。この道をご一緒に歩もうじゃありませんか」と訴えました。
市田氏はまた、選挙では、「自民党時代から続いたもう一つの害悪、アメリカ言いなりの政治からどう脱却するかも問われている」とし、典型例が米軍基地問題だと指摘。オスプレイ配備が大問題になっているさなかに、米兵による集団レイプ事件、住宅侵入暴行事件が相次いで起きた時も、日本共産党の志位委員長がただちにオバマ大統領に抗議書簡を送り、すべての米軍基地の撤去を求めたことを紹介。「米軍基地の撤去こそが、最大、最良の『綱紀粛正』ではないか」と述べ、日米安保条約を日米平和友好条約に切り替え、対等平等の日米関係を築くことを呼び掛けました。
国民の立場は90年揺るがず
市田氏は、雨後のタケノコのように新しい政党が生まれている中で、創立90年の歴史を持つ日本共産党は、戦前の暗黒時代から命懸けで反戦平和、主権在民を掲げ続けてきた唯一の党だと述べ、「結党以来、揺らぐことなく、常に国民の立場に立って頑張ってきた歴史と伝統を持っている党だからこそ、これからも皆さんとの約束を裏切ることは絶対にない。この党に願いを託していただきたい」と訴えました。
(2012年11月25日付「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2012年11月25日