財界中心・米言いなりの自民党型政治打ち破る共産党 他党との違い浮き彫り
大阪青年会議所公開討論会
宮本衆院近畿比例候補が訴え
総選挙公示前日の3日夜、大阪市北区内で社団法人・大阪青年会議所(杉野利幸理事長)が主要政党の公開討論会を開きました。日本共産党を代表して出席した宮本たけし前衆院議員(近畿比例候補)は、「財界中心」「アメリカ言いなり」という自民党型政治の枠組みをいまこそ打ち破って新しい政治を開くかどうかが総選挙で問われていると力説し、討論テーマとなった「消費税、経済対策」「原発」「外交」について、提案し、行動する同党の政策や立場を訴え。他の諸党との違いが浮き彫りになりました。
討論会には宮本氏のほか、民主党の尾立源幸、自民党の北川イッセイ、公明党の石川博崇各参院議員、日本維新の会の大橋一功大阪府議、日本未来の党の熊谷貞俊前衆院議員が出席。元関西テレビ放送アナウンサーの梅田淳氏が司会進行しました。
消費増税に反対「別の道」を示す
民主・自民・公明が密室談合で強行した消費税増税について宮本氏は、「総選挙を増税ストップの意思を示す場に」と語り、消費税増税は経済も駄目にし、税収も落ち込ませる愚策だと強調。デフレ不況脱却のためにも国民の懐を温める施策や雇用を守るルールが必要だと指摘。大企業や富裕層に適正な負担を求める同党の政策を語りました。
他党は「将来にツケを回していいのか」(尾立氏)、「消費税は上げる」(北川氏)、「大変な負担をいただく苦しい選択」(石川氏)と発言。大橋氏は「税率11%」となる「消費税地方税化」「地方交付税廃止」を示し、「徹底した競争主義」を主張。「消費税に明確に反対する」と述べた熊谷氏は、財源などは示しませんでした。
尾立氏らが「消費税は全額社会保障に」と述べたのに対し、「社会保障と税の一体改革」特別委員会理事だった宮本氏は「『事前防災』で公共事業に使うと付則で明記している」と批判。尾立氏は「大前提は揺らいでいない」と言うのが精いっぱいでした。
現実的で責任ある原発即時ゼロ
原発問題で最初に発言した宮本氏は、国内で現在稼働しているのは関電の大飯原発3、4号機だけとなっている中、同党が提案する「即時原発ゼロ」こそ「最も責任ある、現時的な立場だ」と強調。使用済み核燃料の処理技術は確立していないことなどを挙げ、「まず政治が『即時ゼロ』を決断し、再生可能エネルギーに転換すべき」と述べ、「大飯原発再稼働に財界筋からの求めがあった。財界言いなり政治では駄目」と語りました。
「即刻止めるなど、実現可能性のない無責任な話」(尾立氏)、「(原発を止めれば、医療機関など)生命リスクがある」(大橋氏)などの意見が相次ぎましたが、宮本氏は「命のリスクと言うが、事故になれば原発のリスクのほうが高い」と反論しました。
「卒原発」を掲げる日本未来の党の熊谷氏は、「少なくとも再稼働は慎重に」と述べるなど、容認姿勢を見せました。
米国言いなりをただす唯一の党
外交問題で宮本氏は、日米安保条約の下で日本はまともな外交を行なってこなかったのが自民党型党政治だときっぱり。北朝鮮のミサイル発射の発表(1日)に抗議したことや、領土問題での日本共産党の立場を説明し、「アメリカ言いなりを脱却し、外交交渉に切り替えるべき」と主張しました。
他党は「集団的自衛権を強固にする」(大橋氏)、「日本の領土を守る上で日米安保堅持しかない。憲法改正案で自衛隊を国防軍にする」(北川氏)、「日米同盟が不可欠の基軸」(石川氏)などと発言しました。
宮本氏は、日本未来の党も集団的自衛権の行使を掲げていることに触れつつ、「『集団的』とはアメリカの武力行使に日本も加わるもの。憲法9条と両立」しないと批判し、「世界では軍事同盟はなくなっている。アメリカの戦争に参加するのは断じて認められない」と語りました。
(2012年12月9日付「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2012年12月09日