現実政治動かす日本共産党 国会報告・要求懇談会開く 山下よしき書記局長代行が報告
日本共産党大阪府委員会と党国会議員団大阪事務所は16日、大阪市中央区内で国会報告・要求懇談会を開催。各界・各層の63団体から約80人が参加、2013年度予算案など通常国会の焦点となる課題をはじめ、暮らしと経済、原発問題や平和・民主主義の問題など活発に意見交流しました。
14日に衆院で可決された2012年度補正予算は総額13・1兆円と巨額で、不要不急の大型公共事業と大企業支援策が中心です。一方すでに閣議決定された2013年度予算政府案(92兆6115億円)は、軍事費400億円増額の一方で生活保護費や地方交付税は削減。原発輸出推進など国民多数の願いに背き、「デフレ不況」打開にも逆行する内容となっています。
懇談会は清水忠史党府副委員長のあいさつで開会。第6回中央委員会総会で書記局長代行に就任した山下よしき参院議員が報告に立ちました。
政府の金融緩和策を認める「維新の会」や、大企業支援策を評価する民主党、労働や医療の規制緩和実行を迫るみんなの党など各党の質問内容を批判。安倍自公政権に正面から対決するのは日本共産党しかないと強調し、その論戦が現実政治を動かす力になっていると述べました。
一例として笠井亮衆院議員の質問に対して安倍首相が、「経営者に”収益があがれば賃上げを要請する”という形で協力していただきたい」と答弁し、麻生太郎副総理も「(賃上げ)できる条件に企業側があることは確かだ」と答弁。首相が経済3団体トップに賃上げを要請したことを紹介。14日に発表した「働くみなさんへのアピール」に触れ、大企業がため込んだ内部留保を活用して賃上げ実現と雇用安定化を図ることがデフレ不況打開のカギになると強調しました。
また山下氏は「従軍慰安婦」問題で安倍首相を追及した志位和夫委員長の質問や、北朝鮮の核実験をめぐる日本共産党の立場を詳しく報告しました。
党府会議員団の曽呂利邦雄議員と同市会議員団の北山良三議員が、府政、市政をめぐる情勢を報告。約20人が発言しました。大阪民医連の代表は、被災地から関西への避難者は約5千人に上るとし、民医連が続ける健康調査など支援活動を紹介。「避難世帯の多くが住宅支援さえ受けず、経済的危機にある。健康調査を含め手厚い支援策が必要です」と訴えました。原発ゼロの会の代表は、「原発ゼロへの展望を開き、省エネ、低エネルギーの推進へ共同の取り組みを広げたい」と語りました。
福祉保育労組の代表は、「介護の市場化推進による人員不足が深夜の火災事故など悲劇を招く一因になっている。保育士不足が深刻で待遇改善を」と発言。公害患者会の代表は、大阪で依然深刻な大気汚染問題に触れ、国によるPM2・5の監視体制強化が必要だと強調。自動車産業界など健康被害の責任を果たさせていく重要性を述べました。
(2013年2月24日付け「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2013年02月23日