府議会本会議 賃上げ・雇用確保で経済再生を くち原府議が一般質問
日本共産党のくち原亮府議は、4日の府議会本会議で、雇用確保と賃上げを国・大企業に求め、府独自にも暮らし密着事業を進めるよう松井知事に求めました。
くち原議員は、「500億円以上の内部留保を持っている700社のうち8割で、内部留保1%分を使えば月1万円以上の賃上げが可能」と指摘。知事が先頭に立って、雇用確保・賃上げ・下請け企業の単価保証を関西財界などに働き掛けるよう求めました。
また、府としても最低賃金引き上げや正規雇用拡大に向けた中小企業への補助の検討を要求しました。
くち原議員はさらに、生産、所得、消費などの指標で全国よりも悪化がひどい大阪の状況(資料1・2)にあることを示しました。それにもかかわらず、橋下・松井府政5年間で1494億円もの府民施策を削減。その一方で11年度以降、建設事業費には手をつけていない(資料3)ことを示し、「貧困の広がりが深刻な大阪で、大型開発はほとんど続ける一方で、暮らし応援の施策を削ったことは間違い」と批判しました。その上で、河川改修や橋梁・住宅・学校などの耐震改修や保育所建設など、暮らし密着型公共事業の推進、子ども医療費助成(通院分)の就学前までの引き上げ、高齢者住宅改造助成の復活、特養ホーム建設補助拡充、太陽光発電設置への補助創設などを提案。「必要な府費は数十億円程度で、国の『元気臨時交付金』により生まれる一般財源程度で実現可能」と述べました。
松井知事は、府民所得増が重要なことは認めたものの、財界への最賃引き上げや雇用拡大のための中小企業補助、子ども医療引き上げは、「国の役割」だとして拒否。高齢者住宅改造助成復活や特養ホーム建設補助拡充などについても、「財政状況から困難」と拒否しました。
いじめ・体罰問題について、くち原議員は、貧困と格差の広がりに加え、過度な競争と管理が背景になっていることを指摘。「教育現場は管理強化と多忙化によって、教職員のストレスが増大し、経験の少ない教員の割合も増え深刻」だと強調しました。その上で、いじめから子どもの命を守るための「5つの基本原則」(資料4)を提案しました。「私どもの考えと一致している」と教育長も答弁しました。
(2013年3月10日付け「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2013年03月02日