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政治活動規制条例案など継続審議に 2月府議会が閉会

2013年03月30日

 府議会は13年度予算や府と大阪市共同で大都市局を設置する条例案などを成立させ、22日に閉会しました。日本共産党は予算案に唯一反対し、組み替えを提案しましたが否決されました。維新の会府議団が提出した「政治活動規制条例案」など3条例案は継続審議になりました。
 日本共産党の予算組み替え案は、福祉・医療の充実や府民の安全対策、自然エネルギー利用の促進、小中学校での少人数学級の拡充などを図るもの。子どもの医療費助成制度の拡充や千里救命救急センターへの補助金復活なども盛り込みました。
 同党のそろり邦雄議員は趣旨説明に立ち、府内の非正規雇用は42%に達し家計消費は10年間で12%減っていることを示し、「府民の暮らしと中小企業を応援し内需を拡大することが求められている」と主張しました。
 閉会本会議では同市立住吉市民病院を廃止・府立急性期総合医療センターとの機能統合に関わる議案が、維新・公明の賛成で可決しました。君が代斉唱時の「口元チェック」で批判を受けた中原徹氏の府教育委員任命も、維新と公明の賛成で同意されました。
 府立公衆衛生研究所を大阪市立環境科学研究所と統合・独法化するための議案には、自民党も追随し賛成しました。

府民の願いを受け止めた共産党
都構想とのたたかいはこれから
宮原共産党府議団長に聞く

 暮らし改善と、デフレ不況から抜け出し大阪と日本の安定的な成長の道を確保することが、府民の一番の願いです。そのことを真正面から提案したのはわが党だけでした。
 13年度予算は国の経済対策に追随したものです。府民の安全や福祉の回復、福祉防災型の公共事業の推進という点で極めて不十分です。
 むしろ大阪都へ向かってカジノ建設や大型開発、大企業誘致をしようという予算になっています。府市共同で大都市局を設置し、JR桜島線延伸のための調査費なども計上しています。
 わが党は大阪の大企業について、内部留保金の0・8%で月1万円の賃上げができることを示し、知事自ら大企業に働き掛けることを求めました。同時に、この5年間で削られた1494億円もの府民の暮らしに関わる施策や予算を復活し、福祉防災型の公共事業で、中小企業の仕事と府内の雇用を増やすことを要求しました。
 また、子どもたちの中でいじめや暴力をなくすためにも、少人数学級の拡充や正規教員増などを求めました。
 各党は維新の会との対決軸を持ちませんから、対案も提案できない状況です。それでも個々の問題では、府民の運動と広がる矛盾の中で、大阪市の分割には賛成できず、職員の相対評価の実施を来年度へ先送りにと主張し、大阪市立住吉市民病院を廃止し機能を府立急性期総合医療センターと統合することも、維新・公明以外は反対するという状況も生まれています。
 維新は、府職員の政治活動を規制する条例を自ら継続審議にせざるを得ませんでした。
 府立公衆衛生研究所を大阪市立環境科学研究所と統合・独法化することが決められましたが、首相が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加を表明した下で、府民の健康や食品の安全を守る役割は今後さらに重要になります。営利を目的とする組織に変えられても、これまでと同じ仕事をさせることが大切になります。
 府教育長に中原徹氏が決まりました。多様な価値観があっていい教育現場に、特定の強権的な価値観を押し付ける人物は適しません。
 変化を大きな流れの中で見なければなりません。維新は大阪都の住民投票を2014年の秋か遅くとも同年末には実施し、15年4月のいっせい地方選挙を大阪都議会選挙にしようとしています。府政をめぐるたたかいは、本格的にはこれからだと思っています。
(2013年3月31日付「大阪民主新報」より)

投稿者 jcposaka : 2013年03月30日

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