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参院選まで2カ月 政治変えられる党は 構図は自共対決

2013年05月11日

 7月の参院選まであと2カ月余となりました。今回から改選数が3から4に増える大阪選挙区には、昨年3月に日本共産党のたつみコータロー氏(36)がいち早く立候補を表明したのに続き、これまでに自民、公明、民主の各党が候補者を発表。橋下・維新の会が候補者を内定し、同党と連携するみんなの党も擁立を準備するなど、メディアは「混戦」(「大阪日日」3日付)との見方を伝えています。しかし、政治を変えるにはどの党を伸ばせばいいのか。比例代表選挙では政党の選択が問われます。大阪での様相からも「自共対決」こそ選挙戦の対決構図です。

安倍・自民党
正体は5本の毒矢

 自民党は大阪選挙区候補を選ぶ党員投票の結果、前衆院議員の柳本卓治氏(68)を4月に擁立。安倍内閣の高支持率を背景に選挙戦に臨みますが、安倍政権の経済政策である「アベノミクス」は、投機とバブルをあおる「大胆な金融政策」など「3本の矢」のいずれも、賃上げなど国民の所得増やデフレ不況脱却に結び付く保証はありません。
 さらに消費税増税と社会保障改悪という2本の矢も隠された、「5本の毒矢」が正体です。
 参院選の重大争点になっている憲法問題。発議要件を3分の2から過半数に緩和する96条改定について安倍首相は公約に掲げると表明(1日)。その狙いは9条改憲で、日本を米国と一緒に「戦争をする国」に変えることにあります。

公明党
「政治の安定」を強調

 4月21日から参院選に向けて山口那津男代表が全国遊説を開始した公明党は、同党青年局次長の杉久武氏(37)を擁立しています。
 昨年秋の立候補表明から先月末までに府内全市町村を「走破」したとアピールし、「公明新聞」で「政治を安定させ経済再建」(5日付)など、「アベノミクス」を推進する連立与党としての実績≠宣伝。
 憲法96条をめぐっては「先行改正には慎重」とすると同時に、「(改憲の)全体観に立った議論が必要不可欠」(「憲法記念日アピール」)などとしています。

橋下・維新の会
自民党の補完勢力に

 日本維新の会は大阪選挙区には当初2人を擁立する方針でしたが、みんなの党と1人ずつ変更。調整の末、維新としては現職府議(大阪市住之江区選出)で党総務会長の東徹氏(46)の立候補を内定しています。
 これまで「既成政党」を批判し、参院選で自公与党の「過半数確保阻止」を活動方針に掲げる日本維新の会ですが、3月末の党大会では橋下徹共同代表は「どんどん輝いてきた」と繰り返し安倍首相を持ち上げ。「憲法を変えていく勢力が3分の2を形成することも参院選の重要なテーマ」とも語るなど、自民党政治の補完勢力ぶりが際立っています。

民主党
公約放棄に反省なし

 現職の梅村聡氏(38)の再選を目指す民主党。1日に大阪城公園・太陽の広場で連合大阪のメーデー(1日)は同党の比例候補や梅村氏が決意表明し、「民主党の存亡がかかる」として参院選必勝に向けた特別決議を採択しました。
 メーデー会場で来賓あいさつした府連代表の藤原正司参院議員は、昨年末の総選挙での大敗に「申し訳ない」を連発し、比例候補や梅村氏を「是非通して下さい」というお願いに終始。開会前に会場近くで街頭演説した梅村氏は、「われわれの政権運営のまずさ、その批判は私が一身に引き受ける」と言うものの、数々の公約を投げ捨てたことへのまともな反省はありませんでした。

日本共産党
改憲、暮らし破壊の政治許さない
安倍・自民、橋下・維新の会と対決

 日本共産党は、書記局長代行の山下よしき参院議員の再選はじめ、比例5議席の絶対確保と、大阪選挙区でのたつみコータロー候補の必勝へ全力を挙げています。
 山下、たつみ両氏は、暮らしと経済の問題では、働く人の所得を増やし、正社員が当たり前の安定した雇用拡大を掲げ、「これをやってこそ、消費も内需も伸び、デフレ不況から本当に脱出できる」と主張しています。
 法人税減税など優遇されてきた大企業に応分の負担を求め、原発推進予算や政党助成金などの無駄を削れば、消費税増税に頼らなくても、社会保障の充実と財政再建が両立できることを提案。「参院選で日本共産党を伸ばし、消費税増税を中止に」と訴えています。
 日本の侵略戦争に命懸けで反対し、戦後は国民と共に憲法に平和主義・国民主権を盛り込ませた歴史のある党として自民・維新などの改憲連合と対決。「憲法を生かし、政治を変える」共同を呼び掛けています。
 大阪の地方政治では橋下・維新の会が狙う「大阪都」構想=大阪市解体と住民サービス切り捨てにきっぱり反対。大阪市営地下鉄・バスの民営化そのものに公明・自民・民主系が反対していない中で、「公営・一体に運営してこそ、市民の足が守れる」として、橋下市長が狙う民営化の道理のなさを明らかにする論陣を張っています。
(大阪民主新報 2013.5.12日号)

投稿者 jcposaka : 2013年05月11日

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