論戦トップクラス 熱き心と行動力兼ね備え 国政動かす山下参院議員
「あったかい人間の連帯を国の政治に」。2007年、参院比例代表で当選した山下よしきさんは、国民の願いを胸に刻んで奮闘してきました。大阪選挙区から選出された1期目(95〜2001年)と合わせて歴代10人の首相・大臣と論戦し、質問回数は2期目の現在は197回と全参院議員の中でもトップクラスです。今年2月に党書記局長代行に就任。「熱い心と現場の声で国政を動かす若きエース」として大車輪の奮闘を続けています。
5月14日の参院予算委員会。山下議員は入社後3年以内の離職率が50%を超える「ユニクロ」の実名を挙げ、若者を使いつぶすブラック企業の実態を告発しました。
質問がネットやメディアで
山下氏は、労働環境が劣悪な企業の頂点を決める「ブラック企業大賞」で1位になった居酒屋チェーン「ワタミ」の元社員への聞き取りなど、何度も現場に足を運んで若者の叫びに耳を傾け、綿密な調査と分析を進めて論戦を展開。質問直後からインターネットなどの反響が広がり、検索サイト「ヤフー」トップページに記事が掲載され、多数の新聞・週刊誌が山下議員の質問を記事にしました。
新卒の若者を大量に採用し、長時間・過密労働とパワハラで追い詰め退職に追い込む。未来ある青年を使いつぶす、ブラック企業の問題は、日本経済にとっても放置できない社会問題です。
山下議員はブラック企業が有名企業にも広がる実例を示し、労基法違反が疑われる企業の調査、法違反への厳正対処を要求し、安倍首相も「採用した以上、経営者も責任を持って育てていく姿勢が求められる」と答弁。離職率の高い企業名の公表を求めると、「研究したい」と答弁しました。
リストラ撤回の先頭に立ち
「労働者・技術者を切り捨てる企業と産業に未来はない」が持論の山下さん。ソニー従業員のたたかいとも連帯し、リストラを撤回させました。ダイキン工業による200人以上の期間社員解雇・入れ替え問題も、国会で追及。無法な雇い止めの実態を告発した山下議員の質問は、当時の菅首相も「労働者に負担をかける不合理な実態だ」と答えざるを得ませんでした。
被災地と結びつき政府告発
質問回数の多いテーマの1つが原発問題、すでに20回を超えました。▽地震列島に原発の危険▽住民合意なき原発再稼働ノー▽内部被曝と健康調査▽迅速・全面賠償を求める―など、正面から切り込み原発にしがみつく政府を告発してきました。
大震災復興特別委員会の一員として福島第一原発を調査。2年たっても原発周辺の広大な地域に人が住めず、作物も作れない現状を目の当たりにし、「原発と人間は共存できない」「即時原発ゼロ」をと訴えています。
「凍える被災者に温かい手を差し伸べよ」と、東日本大震災の仮設住宅入居者からの要望を受け、風呂の追い炊き設備を実現。和歌山県田辺市、新宮市、奈良県五條市、十津川村、兵庫県淡路市、洲本市、南あわじ市など各地の被災現場に足を運び、要求をつかみ政府に対策を迫ってきました。
日本共産党が「生存権を侵害する」と反対した生活保護改悪法案は、たった2日の審議で自民、公明、民主、維新、みんなが賛成し衆院で5月31日に強行されました。
生活ほぼ削減正面から対決
山下議員は生活保護の切り下げと真っ向から対決し、「不正受給はあってはならないが保護が必要な人に肩身の狭い思いをさせることはあってはならない」と強調。総務相も「その通りだ」と答弁しました。
「100円ショップで買ったリコーダーの音程が狂って合わない子がいる。そんな子どもの気持ちが分かりますか」。子どもの貧困問題で、山下議員は、就学援助事業の切り捨てを追及し、文科相は「しっかり対応していく」と答弁しました。
また生活保護の母子加算廃止問題では、「おかん、オレ、友達おれへんから修学旅行行かんよ」など切ない母子の声を紹介して母子加算の復活を実現しました。
深刻な「いじめ問題」で、党いじめ問題対策チームの責任者を務めました。提言「『いじめ』のない学校と社会を」を取りまとめ、「いじめ問題法制化」をめぐっては▽法律で子どもに命令し義務を課す▽道徳教育の強化▽家庭への義務付け―など5つの問題点を指摘しています。
子育て支援の拡充に奔走し
都市部を中心に深刻な待機児問題が広がる保育現場。子どもの命と安全、職員の労働条件を守る最低基準廃止・引き下げの動きに対し、山下議員は、国際的に低すぎる基準の引き上げこそ必要だと迫りました。学童保育指導員の処遇改善を求め、大阪の母親の手紙を国会で読み上げました。山下議員は指導員の半数近くが3年以内に辞めていく現状を示し、「背景には処遇の低さがある。早急に改善すべき」と訴えました。
死別や離婚によってシングルマザーとなった女性に適用される寡婦控除(所得控除)が「非婚の母」に適用されないのは不合理だと、法改正を待たずに「寡婦」と見なして適用するよう求めました。
年収210万円の沖縄の女性のケースでは年間約31万も負担が重くなります。山下議員は少なくない自治体が「非婚の母」に保育料減免を行うことを示し、「みなし適用」の拡大を要求。総務相は「実態を調査してみたい」と答弁しました。
「思想調査」を予算委で告発
「組合活動に参加したことがあるか」「街頭演説は誰に誘われたか」「回答しないと処分する」。維新の会・橋下徹市長が全市職員に職務命令で強行した憲法違反の「思想調査」。予算委員会で思想・良心の自由を侵す「現代の踏み絵」だと告発(2012年3月)。他党議員からも「ひどすぎる」「その通り」と声が上がりました。(2013年6月30日付「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2013年06月30日