9月の堺市長選 維新出るなら竹山氏支持=uつくる会」臨時総会で確認
堺市の労組・民主団体や日本共産党でつくる「住みよい堺市をつくる会(つくる会)」が2日夜、同市堺区内で臨時総会を開き、9月15日告示・29日投票の堺市長選で橋下・維新の会が候補者を擁立した場合に、堺市乗っ取り、廃止・解体を許さない立場で現職の竹山修身市長を自主的に支持し、同会として全力を挙げるとの方針を確認しました。
「つくる会」の丹野優事務局長は、7月の参院選では橋下徹共同代表(大阪市長)の「慰安婦」暴言などで維新の会は全国で大幅に得票を減らしたが、大阪では約100万票を獲得し、橋下氏は「前回、竹山氏を応援したのは大失敗」「堺市長選が大阪における重要な政治決戦」などと公言し、大阪市と共に堺市を解体する「大阪都」構想に執念を燃やしていると述べました。 丹野氏は竹山現市政が、子ども医療費助成制度の中学校卒業までの拡充や各種ワクチン接種助成、高齢者のおでかけ応援バス拡充、大型開発の中止など市民の声を反映した市政運営を行っていることは評価できると指摘。中学校給食の実現はじめ不十分な点もあるが、竹山市長が「大阪都」構想に反対の立場を明確にしていると強調しました。 また丹野氏は、「つくる会」のアンケートはがき付きビラに1400枚通の返信があり、「大阪都」構想反対の回答が7割に上ったことや、「大阪都構想から堺市を守る自由と自治・堺の会」の「堺はひとつ」市民アピールへの賛同運動など世論と運動が広がっていると紹介。「『大阪都』構想は、個々の政策選択の問題ではなく、市民要求前進の条件となる市政の民主的運営の基盤そのものを破壊するものだ」と力説しました。
橋下・維新の「堺のっとり」許さず、住民福祉の増進と自治都市・堺を守るたたかいをともに
2013年8月4日 日本共産党堺地区委員会
日本共産党堺地区委員会が4日発表した声明「橋下・維新の『堺のっとり』許さず、住民福祉の増進と自治都市・堺を守るたたかいをともに」の全文は次のとおりです。
日本共産党も加わる「住みよい堺市をつくる会」は2日の臨時総会において、9月におこなわれる堺市長選で橋下・「維新の会」が候補者を擁立するなら、現竹山市長を自主的に支持してたたかい、必ず勝利することを決定しました。日本共産党はこの「つくる会」の決定を支持し、その先頭にたつことを表明するものです。
その理由は、次の3点にあります。
第1に、3月に発表した党堺地区委員会の市長選挙に臨むにあたっての「声明」に示したとおり、今回の市長選における最大の争点は、橋下・「維新の会」による「堺のっとり・堺市つぶし」を断じて許さず、市民のくらしと福祉、地方自治を守りぬくことにあります。
参院選において、橋下・「維新の会」は、大阪の比例代表得票を、総選挙時の146万票から105万票へと大きく減らしました。これは橋下市長による「慰安婦」問題での暴言や改憲・反動の政治路線が府民のきびしい批判にさらされたものであり、はやくも「日本維新の会」の解党・再編もにおわせています。
同時に、大阪では100万票を維持したことで、橋下氏が「大阪回帰」、なかでも「大阪都構想」実現への執念を強くしています。その最大の焦点が堺市長選にあると、公明党にも協力を要請するなど、なりふりかまわぬ構えを見せています。
これにたいして堺の市民の声と運動の力で、橋下・維新が提案した「教育基本条例案」「職員基本条例案」を否決し、6月には、「日本維新の会共同代表らによる、いわゆる従軍慰安婦問題等に関する発言の撤回及び謝罪、さらに公職の辞任を求める決議」をわが党と自民、ソレイユ堺、無所属市議2人の賛成多数で可決(公明は反対・対案を提出)するなど、維新の横暴を許さないとりくみが大きく広がりつつあります。
このもとで橋下・「維新の会」の野望を堺市長選で打ち砕くことは、大阪全体、さらには全国的にも、改憲・反動の政治の流れにストップをかけ、国民の声で動く、まともな政治の姿をとりもどす一大転機となるものです。
第2に、竹山市政に対して、日本共産党はこれまで「是々非々」で臨んできました。竹山市政が、わが党と市民の要望をとりいれ、臨海部までのLRT路線建設の中止、国保料の4年連続引き下げ、子どもの医療費助成の中学校卒業までの拡充、お出かけ応援バスの平日毎日運行などを実現させてきたことは積極的に評価されるものです(竹山市政の予算案に、わが党は初年度は反対、この3年間は賛成。自民・公明・民主系は4年間賛成、維新は今年度のみ反対)。何よりも橋下氏の支援で当選した経緯をもつ竹山市長が、「大阪都構想」をきっぱり批判し、大阪府・市政にみられる橋下・「維新の会」の横暴な行政運営と明瞭に一線を画した市政運営をすすめてきたことは大きな意義をもつものです。
同時に、障害者福祉の拡充、シャープへの公金支出をただす問題などでは、わが党の立場とは異なり、不十分さや弱点があることを率直に指摘し、「丁々発止の議論」(竹山市長)をすすめてきました。
これらをつうじて竹山市長はわが党の提言にも耳を傾ける姿勢を示し、党演説会へのメッセージや参院選後の率直な意見交換などもすすめてきています。
わが党は竹山市政にたいし、今後も率直な批判や意見交換をつうじて、堺市政がより住民要求にこたえ、前進するために力をつくします。そのためにも、橋下・維新による「市政のっとり」を絶対許さず、この市長選のたたかいをとおして、竹山市政を前進させる立場に立つものです。
第3に、参院選において、わが党は、大阪では「自民に対決、維新に痛打、抜本的対案を示す」という立場を鮮明に、全国比例5議席を獲得し、選挙区では東京・京都とともに大阪で15年ぶりの議席を得て、改選3議席から8議席への躍進を果たしました。ここには、「自共対決」、大阪では「維新との対決」という点で一貫した政治姿勢への評価とともに、反対だけではなく、あらゆる問題で抜本的対案を示し、現実政治を動かす点での党の役割への大きな期待が反映しています。
今回の堺市長選挙において、橋下・「維新の会」が候補者を擁立するなら、わが党として独自の推薦候補を擁立せず、竹山市長を支持してたたかうという政治決断は、参院選にも示された市民の期待に正面からこたえるものだと確信します。
竹山市長は事務所開きにおいて、「大阪都構想」による「堺のっとり・堺市つぶし」を打ち破るためには、「広範な政党、団体、市民の固い絆の連携が必要」と力説しました。
わが党は、「大阪都」構想ノーをはじめ、市民のくらしと自治を守り、発展させる市政を前進させる点で一致する、すべてのみなさんと手をたずさえ、その共同の発展と勝利のために、あらゆる面で知恵と力を発揮してたたかいぬく決意です。(
2013年8月11日・15日合併号「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2013年08月11日