命輝かせ 未来への希望を 日本のうたごえ祭典に1万8千人
15年ぶりに大阪で開催
連帯、平和、たたかいを歌に
「すべてのいのち輝かせ 未来への希望をうたおう」と65周年記念日本のうたごえ祭典・おおさかが2日から4日の3日間、大阪市内で開かれ、延べ1万8千人が参加しました。大阪でうたごえ祭典が開かれるのは3回目で1998年以来15年ぶり。
2日、大阪市中央区の大阪城ホールで開かれた大音楽会には、ホールは立ち見も出るほどいっぱいの1万人が参加。4時間半にわたって、子どもからお年寄りまで総勢4千人が出演し、人間らしい暮らし、平和、命の輝き、被災地に心を寄せてなどのテーマで、「旅のはじまり」「ぞうれっしゃがやってきた」をはじめ、うたごえ運動で生まれた歌や、ポップス、和洋の名曲、ダンスなどが次々に披露されました。日韓友好を共に
大阪出身の作曲家・西村朗さんが祭典のために書き下ろした「平和の誓いへのファンファーレ」が演奏され、ソプラノ歌手の佐藤しのぶさんは、過ちを繰り返さず、戦争も核兵器もない平和な未来をと歌い上げたオリジナル曲「リメンバー」を手話を交えて初演。
チェルノブイリ原発事故で故郷を追われたウクライナ出身の歌手ナターシャ・グジーさんは、被災地への祈りを込め、「アメージング・グレイス」をアカペラで歌いました。平和と祖国統一の実現へと活動している韓国の「平和の木合唱団」は、「在日と平和の道を共に歩んでいるうたごえの皆さんのために、朝鮮民族の慰めと応援の歌を贈ります」と「アリラン」を歌いました。憲法9条も歌に
職場、はたらくものの力のステージでは、日本航空整理解雇撤回裁判の原告らが、横断幕を手に登壇。59人が提訴した大阪市思想調査裁判支援のために作られた「こころひとつに」の合唱では、裁判原告が「橋下市長が市民や職員に謝罪するまで、私たちは全国の仲間たちと共にたたかいます」と語り、参加者が連帯の拍手と手拍子で応えました。
日本を代表する作曲家で、うたごえのための楽曲も数多く提供してきた外山雄三、池辺晋一郎、新美徳英の3氏が、それぞれ65周年記念曲として作曲した「聴く力」「わたしの育てた稲」「風を返して土を返して」を、池辺さんの指揮で演奏。堺市出身の歌人・与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」を、作曲した石若雅也さんの指揮で披露。「日本国憲法第9条」も歌われました。
「生きてるなあ」
祭典実行委員長で元大阪城天守閣館長の渡辺武さんは、「維新の会による文化、福祉、働く者敵視が続く中、堺市長選挙で維新の会候補が市民共同候補に惨敗。数年間にわたる時代逆行の独裁政治からの歴史的転換点で全国から皆さんをお迎えできた」と述べ、「これからも明日に向かって新しい希望の持てる未来に向かってうたごえを通して共に頑張りましょう」と語りました。
母親が出演したという堺市堺区の女性(31)=主婦=は、「歌っている母を初めて見ましたが、生きてるなあ!と思いました。平和などいろんなメッセージのある歌がたくさんあり、考えさせられ、私も頑張っていこうと思いました」と話していました。(2013年11月10日付「大阪民主新報」より)投稿者 jcposaka : 2013年11月10日