市民のための大阪再生を「都」構想は活性化に逆行 消費回復こそが経済再生の王道 大阪市福島区 自治体学校で学ぶ

出直し大阪市長選(9日告示、23日投票)をめぐり、マスコミ世論調査でも「反対」が63%(「毎日」2月24日付)に上るなど市民の批判が高まる中、橋下徹氏はあくまで「大阪都」構想に固執しています。維新の会は「もうかりまっせ!『大阪都』」(「維新タイムズ」第4号)と、巨大開発で「躍動感のある大阪にする」と大宣伝。これに対し、市民のためのまちづくりと経済再生の道を語り合い、発信する取り組みが地域から始まっています。
行政はいまこそ希望ある政策を
第2部では、子育て・教育、医療、中小業者、まちづくりなどの関係者が実態や取り組みを交流。福島安心の店ネットワーク事務局の西田康高さんは、群馬県高崎市が飲食店などの店舗改装や備品購入で費用の半分(上限100万円)を直接支援する「リニューアル助成事業補助金」を実施していると紹介。「年間総額4億円を助成し、地元の工務店などにも経済波及効果がある。業者に希望を与える経済政策こそ必要」と話しました。
野田診療所看護師長の金丸鐘子さんは、区内で独り暮らしの高齢者の孤独死などが相次いでいると報告。「『妻が冷たくなっている』と80代の夫から連絡を受けて駆け付けると、下血した70代の妻がベッドで亡くなっていました。医療・介護から遠ざけられ、行き場を失う高齢者が増えている。橋下さんの政治は敬老パス有料化など高齢者を排除することばかりではないか」と怒りを込めました。
質問で問題浮き彫り
カジノ誘致へ府がシンポ
大阪維新の会の橋下徹代表が大阪湾ベイエリア地域にカジノ誘致を狙う中、カジノを核とした統合型リゾート(IR)について、府主催のシンポジウムが2月20日、大阪市中央区内で開かれました。昨年末開かれた「府市IR立地準備会議」(本部長=松井一郎知事、副本部長=橋下氏)で、松井知事は「ぜひ大阪に誘致したい」と表明しています。
IRはカジノと劇場やホテルなどが一体になったもの。「認知度を高める」目的で開かれたシンポジウムですが、約200人の参加者のほとんどが銀行や企業の関係者。IR担当者や府市特別顧問の橋爪紳也氏らが「世界の富裕層に遊んでもらい、カジノ税の税収で社会福祉や地域活性化の財源に」などと誘致推進の立場で発言しました。
公金投入も
質疑応答では一般市民の参加者が「日本人もカジノに行くのが前提か」と質問。これに対し「富裕層だけでなく、一般人がお小遣いの範囲で金を掛けることでカジノは成り立つ」(博報堂のIR担当者)と述べ、大阪府民・市民が刑法で禁じられているカジノに巻き込まれることを認めました。
「施設建設は民間事業者がやるというが、府民のお金は使わないか」との問いに、橋爪氏は「IRに至る道路や鉄道など、基盤整備で公共がやらなけばならない部分は出てくる」と公金投入があり得ると説明。「(カジノ合法化の)法律ができたら、インフラ負担のあり方の議論も始まる」としました。
「維新政治ノー」共同広げよう
共産党府委が駅頭宣伝
日本共産党大阪府委員会、同党城北地区委員会は2月19日夕、京橋駅前で宣伝し、橋下徹大阪市長の大義も道理もない辞職と市長選再出馬を厳しく批判。「民意を無視して大阪市を解体する『大阪都』構想は断念を」と呼び掛けました。
都構想ストップ・維新政治打破
市民大集合
6日(木)午後6時半 中之島中央公会堂
出直し大阪市長選の告示(9日)を控え、大阪市をよくする会と明るい民主大阪府政をつくる会が6日(木)午後6時半から、大阪市北区・中之島の中央公会堂大ホールで、「橋下『出直し選挙』に大義なし/都構想ストップ・維新政治打破 3・6市民大集合」を開きます。
日本共産党の山下芳生書記局長があいさつする他、各界各分野の代表が党派や立場の違いを超えて発言します。会場へは地下鉄・京阪淀屋橋駅下車。問い合わせ06・6357・6139大阪市をよくする会、06・6357・5333明るい民主大阪府政をつくる会。(2014年3月2日付「大阪民主新報」より)

投稿者 jcposaka : 2014年03月02日
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