「戦争する国」にはさせない 安倍首相が狙う集団的自衛権行使 殺し殺されるなんて 共産党が新署名 憲法生かす政治を
安倍晋三首相が、自らの諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告を受け、集団的自衛権を行使できるよう憲法解釈の変更を目指している中、集団的自衛権行使に反対し、「日本を戦争する国にするな」と各分野で宣伝・集会が一斉に行われています。
「若者が海外で血を流す戦争の国づくりは許せません。署名にご協力を!」。
そろり府議と石川候補先頭に
日本共産党が全国で一斉に取り組む集団的自衛権の行使容認に反対する請願署名。日本共産党吹田摂津地区委員会は20日夕、さっそくJR吹田駅前で街頭宣伝し、軍国主義復活へ暴走する安倍政権を批判、「憲法の平和原則と立憲主義を守れ。侵略戦争に命がけで反対した政党として再び戦争する国づくりは許さない」と訴えました。
石川たえ党府政対策委員長(府議候補)、曽呂利邦雄府議ら20人が小雨の中、ビラを配って署名の協力を呼び掛けました。
石川さんは、日本が過去に起こした侵略戦争の反省の上にいまの平和憲法があると強調し、「武力ではなく、戦争放棄を定めた9条の力で、アジアと世界の平和を実現しましょう」と訴え。安倍内閣が閣議決定による解釈改憲で、海外での武力行使の容認へ踏み出すことは、立憲主義の否定であり到底許されないと訴えました。
市民が次々とビラを受けとり「頑張って」と声を掛ける人も。署名した女性は「日本人が世界で起きる戦争に巻き込まれ、人を殺し、殺されるなんて許せません」と話していました。
民主団体・労組も
大阪憲法会議・共同センターは16日、「憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に反対する」との声明を発表。19日には淀屋橋で、大阪安保とともに緊急宣伝行動を行い、19人が参加=写真。大阪労連、大阪自治労連、大教組、大阪自由法曹団、新婦人、日本共産党の代表らがマイクで、「集団的自衛権はアメリカの戦争に日本も参加すること」「憲法解釈を変えるだけで戦争できるようになるのは断じて許せない」「みんなで声を上げていこう」と呼び掛けました。
通り掛かって署名した60代の女性は、「戦争で問題が解決することはない。解釈で憲法が変わってしまったら、戦争の犠牲者と敗戦後憲法を守ってきた人たちの苦労や思いが無駄になってしまう。経済政策が成功しているような雰囲気の裏で戦争への道が進められている。戦争を避ける努力をする人こそリーダーになってほしい」と語っていました。
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大阪革新懇も16日、アピール「憲法破壊、集団的自衛権容認を許さない―いまこそ国民的な共同で平和憲法を守ろう」を発表しました。
反対し阻止へ全力
大阪弁護士会が市民集会
大阪弁護士会(石田法子会長)は17日午後、大阪市北区の大阪弁護士会館で市民集会「解釈改憲を許すのか!?〜9条と集団的自衛権」を開き、約200人が参加しました。
理想ではなく政治を縛る法
解釈改憲を阻止しようと結成された「立憲デモクラシーの会」呼び掛け人の青井未帆氏(学習院大学教授)が基調報告しました。青井氏は、武力行使を禁じた憲法9条は「単なる理想」ではなく、「政治を縛る法」として理解されてきたもので、国の基盤的な考え方だと強調。集団的自衛権の行使容認には、国民的な議論や憲法改正など、「いまの政治の動きは、踏むべき手続きを飛ばそうとしている」と批判しました。
超大国の干渉の道具として
パネル討論では解釈改憲反対論者だけでなく、推進論者も交えて意見交換。日本弁護士会憲法問題対策本部の西岡芳樹副本部長は反対の立場から、集団的自衛権は、現実にはアメリカのベトナム戦争など「超大国の干渉の道具として使われてきた」と指摘。安倍首相などが示す「限定」行使容認の「事例」について「ありえない事例だ」としました。
大阪弁護士会憲法問題特別委員会の徳永信一副委員長は推進の立場から、「(行使容認の)「本当の役割は(中国などに)戦争をさせないという抑止力。実際に行使する・しないということとは違う」などと説明しました。
解釈改憲は裏口入学と同じ
青井氏は、集団的自衛権が行使されてきた実際に照らして「アメリカ(からの戦争参加の要請)に日本がノーと言えるのか」と反論。西岡氏は憲法改正によらず政権与党の協議で憲法解釈を変更するのは「裏口入学と同じだ」と批判しました。
閉会あいさつで大阪弁護士会憲法問題特別委員会の武村二三夫委員長は、集団的自衛権行使容認に反対するのはもちろん、「阻止へ全力を挙げる」と表明。7月6日に大阪弁護士会として大規模な市民集会を開くことも予告しました。(2014年5月25日付「大阪民主新報」より)
投稿者 jcposaka : 2014年05月25日