「橋下市長の『出直し市長選挙』にたいして」のコメント
2014年2月1日
日本共産党大阪府委員会委員長 山口勝利
「大阪都」構想の破たんに直面した橋下徹大阪市長は本日、「大阪維新の会」の会合のなかで、「出直し市長選挙」を言明した。これは何の大義も道理もないものである。
「大阪都」構想の破たんは、昨秋の堺市長選挙で「大阪都ノー」をかかげた竹山市長が圧勝したことにみられるとおり、すでに明確な審判が下されていたものである。府民世論も「大阪都」構想「反対」が「賛成」を上回っている。にもかかわらず橋下市長は、法定協議会などで無理に無理を重ね、ごり押ししてきたものである。
これが1月31日の法定協議会において、「維新」以外のすべての会派によって否決された。橋下市長は、民意に背く「大阪都」構想をきっぱり断念すべきである。
同時に橋下市長は、「大阪都」構想をかかげ、市民生活にかかわる施策・サービスの切捨て、地下鉄・市バスの民営化・廃止案、大阪市職員にたいする「思想調査」をはじめ、くらしと民主主義破壊を強権的にすすめてきた。また国政においては、「慰安婦」暴言問題をはじめ、安倍政権の暴走を反動的にささえる役割を果たしてきた。「大阪都」構想の破たんは、こうした橋下・維新政治への批判も背景にしたものである。
橋下市長が真剣に市民のくらしに目を向け、批判の声に耳を傾けるというのなら、これまでのみずからの政治姿勢の根本転換こそ求められる。それができないというのなら、きっぱりと市長を辞職し、政治の世界から身を引くことこそとるべき道である。
みずからの政治のゆきづまりの果てに市政を投げ出し、再び選挙に出て、多額の血税浪費をおこなうなど、到底市民の理解は得られない。
わが党は、こうした党利党略の「出直し市長選挙」に反対する。強行するのであれば、市民のきびしい審判を橋下氏につきつけるために、一致点で共同しうるすべての勢力とともに総力をあげる。