2020年06月28日
清水忠史の国会レポート
トンネルを抜けると電通だった
営業の自粛を要請された個人事業主のみなさんに、持続化給付金が給付されています。申請してから給付までに1か月以上もかかった人が大勢います。店がつぶれてしまうと悲鳴の声が全国で起こりました。オンラインでの申請に限定され面談や郵送での受け付けができなかったことも要因のひとつですが、審査を担当しているのが中小企業庁職員ではなく、派遣やアルバイトだったことが支給を遅らせ、混乱を招いた決定的な要因と言えるでしょう。
給付金の申請には、確定申告書を添付することが義務付けられています。「売上げ欄」に記載がない場合、収支内訳書や決算書などの代替書類があれば、審査対象とするという中小企業庁の方針を、私は何度も国会質疑で確認してきました。ところが、申請した人に機械的にエラーメールが返され、申請サポート会場でも門前払いされるケースが後を絶ちませんでした。経産省・中小企業庁の責任は重大です。
769億円で持続化給付金事業を委託されたサービスデザイン推進協議会は、電通に749億円を支払って再委託。今度は電通が子会社へ再委託、パソナなどの派遣会社へ仕事が外注されていました。日本共産党が日々国会で突破してきた審査基準が審査担当者まで行きわたらなかったのは、伝言ゲームのようにしか伝えられなかったからです。
コロナで苦しむ業者をよそに儲けのタネとすることは許されません。〝トンネルを抜けるとそこは電通だった〟。政府と特定企業の癒着を徹底解明していきます。(しみず・ただし 日本共産党衆院議員 毎月第4週に掲載)
(大阪民主新報、2020年6月21日号より)