おおさかナウ

2020年07月13日

総選挙躍進・住民投票勝利へ足踏み出そう
日本共産党府委・府後援会が活動者会議

党と後援会活動者会議minpou

活動者会議で参加者の激励に応える(左から)もちづき、わたなべ、こくた、こむら、宮本、清水、かみの、北村、ための各候補=4日、大阪市北区内

 日本共産党府委員会と大阪府日本共産党後援会が4日、大阪市北区内で活動者会議を開き、総選挙での躍進と、大阪市廃止の「大阪都」構想の住民投票での勝利を目指し、その最大の保障となる「党員拡大を中心とする特別月間」(9月末まで)で党勢拡大の飛躍をつくり出そうと、決意を固め合いました。

国政・大阪で大きな役割
共産党の値打ちを語ろう

柳利昭府委員長の報告

コロナ危機の中 国民意識に変化

報告する柳府委員長=4日、大阪市北区内

報告する柳府委員長=4日、大阪市北区内

 報告した柳利昭府委員長は、総選挙は来年秋までには必ず行われ、早ければ今秋の可能性もあると指摘。11月には住民投票も実施されようとしている中で、情勢と党の役割への確信を広げ、「特別月間」の飛躍を必ずつくり出そうと切り出しました。
 柳氏は、全国都道府県委員長会議(6月20日)での志位和夫委員長の発言を紹介。コロナ危機をすべての人々が現在進行形で体験している下で、国民の意識に起きている一過性でない、深いうねりのような変化を3つの角度で指摘し、これらをよくとらえて活動することが重要だと語りました。
 第1は、かつてない多くの人々が、保健・医療体制や文化・芸術政策、教育政策の貧弱さに注目し、「こんな政治でいいのか」と問い掛け、声を挙げていること。
 第2は、安倍政権の民意無視、検察庁法改定案や河井前法相夫妻の巨額買収疑惑など国政私物化に対し、「コロナ対策をまともにやらずに何ごとか」という二重の深い怒りが渦巻いていること。
 第3は、新型コロナ・パンデミック(世界的大流行)の下で、「こんな社会でいいのか」と、弱肉強食の「新自由主義」や「資本主義の限界」など、社会のあり方そのものが議論されていること。

「特別月間」での対話を広く進め

 柳氏は、これらの新しい変化は大阪での対話活動にも現れ、「コロナを通じて、いまの政治のひどさがよく分かった」との声が党支持者だけでなく、これまでつながりのなかった人々からも寄せられ、「しんぶん赤旗」の購読や、入党に結び付いていると指摘。「多くの人々が安倍政治のひどさと共に、社会のあり方を真剣に考え、日本共産党と野党共闘の力に目を向け始めている」と述べました。
 同時に、その変化は自動的に進まず、大きな変化の真っただ中にある国民と「特別月間」の中で広く対話し、党の値打ち、野党共闘の値打ちを語ることが不可欠で、「そのことが総選挙での日本共産党躍進の一番の土台になる」と力説しました。

コロナ危機の下6つの角度から

 コロナ危機の下で大きな役割を果たしている日本共産党の値打ちをどう語るか。柳氏は、その大きな力となるのが、「コロナ危機を乗り越え新しい日本を――日本共産党はこんな政党です」と訴えた「しんぶん赤旗」20年夏号外だと指摘しました。
 号外は①命を暮らしを守るために献身する党②政治の異常なゆがみをただす党③共同の力で変革をすすめる党④世界の本流に立って外交すすめる党⑤ジェンダー平等をすすめる党⑥豊かな未来社会を展望する党――という6つの角度から党を語っており、学習や「集い」での活用などで広く届け、対話を進めようと呼び掛けました。

「二重の逆流」とたたかう先頭に

 さらに、大阪で「二重の逆流」とのたたかいの先頭に立つ日本共産党の値打ちが光っているとして、次の5点を指摘しました。
 ①コロナ対策での奮闘――国会議員団・地方議員団と草の根の支部を結んで政治を動かす
 ②国民の怒りを代弁し、「モリ・カケ・サクラ」追及では全国の先頭に立ち、安倍政権を追い詰める先頭に
 ③カジノ・「大阪市廃止=都構想」――維新政治と一貫して対決し、「反維新」の共同を支える
 ④国政でも大阪でも、野党共闘の要・懸け橋の役割を発揮
 ⑤ポスト・コロナ。未来への展望と希望ある政策を示す
 柳氏は、党の活動が真価を発揮するのは、改定された綱領と党大会決定を指針に、政治を変え、未来をひらく政策を示すとともに、全国の党支部が、草の根で「苦難軽減」の活動を繰り広げ、全党が団結した力を発揮しているからだと強調しました。「その値打ちは、メディアが持ち上げる『吉村人気』などには及びもつかないもの。自ら果たしている役割への確信を培い、さらに真価を発揮する活動に踏み出そう」と呼び掛けました。

「第2波」に備え 苦難軽減の活動

 柳氏は、コロナ対策と「苦難軽減」の活動など、たたかいの強化と一体に、総選挙と「都」構想の住民投票の勝利を目指そうと語りました。
 コロナ対策では、感染流行の第2波に備え、新たな自粛要請と一体の補償を迅速・確実に届ける立場から、「暮らしに役立つ制度・3弾」の発行、民主団体とも連携した生活・労働相談活動などに取り組むことを提起しました。教員10万人増で20人程度の少人数学級の実現を呼び掛けた「学校再開にあたっての緊急提言」に基づく対話と共同、大阪市の強引な小中学校統廃合計画の中止を求めて取り組むと語りました。

大阪比例80万票 得票率20%超へ

 総選挙勝利を目指す活動では、「近畿比例180万票を目指し4議席絶対回復・議席倍増」「大阪比例80万票・得票率20%以上」の実現へ、「特別月間」の目標達成に全力を挙げながら、選挙独自の取り組みを強めることを提起しました。
 さらに柳氏は、平松邦夫元大阪市長ら6氏のアピールを受けて大阪の野党代表が勢ぞろいした「政策フォーラム」の発展に力を尽くすと表明。羽曳野・河内長野市長選、8月の箕面市長・市議選の勝利を訴えました。

協定書案は破綻 住民投票の無謀

 維新政治とのたたかいでは、6月19日の法定協議会で「大阪市廃止=都構想」の「協定書案」を維新、公明、自民府議団が可決した下で、府委員会闘争本部が発表したアピールの意義を強調しました。
 第1に、「特別区」では現行市民サービスは維持できず、切り捨てられる危険があるなど「協定書案」の中身の破綻ぶりを具体的に示していることです。
 第2に、コロナ禍の今、住民投票を強行することの無謀さを厳しく批判し、「医療機関と保健所体制の抜本立て直し」「インバウンド頼みの『成長戦略』の転換」「子どもたちに『少人数学級』のプレゼントを」「そのためにも『府』も『市』も二重三重に『公』の役割発揮を」など、大阪市のあり方の根本的な見直しを呼び掛けたことです。

都構想をめぐる対決の中心軸は

 柳氏は、「都構想」反対の輪をさらに広げると共に、「維新や吉村知事は支持するが『大阪市廃止=都構想』はどうか」「都構想は賛成だがコロナ禍の中での住民投票は反対」という人など、もっとも広い層を結集する働き掛けが重要だと述べました。
 公明党と自民府議団が維新に屈して「都構想賛成」に転じたことに、それぞれの支持者からの批判と反発があり、「都」構想を巡る対決の中心軸は、「維新とその野合勢力」対「市民と野党の共闘」だと強調しました。柳氏は、「『大阪は一つ』で共同を大きく広げ、維新の野望を打ち破り、総選挙勝利と共に、大阪の『二重の逆流』を打ち破ろう」と力を込めました。

特別月間成功へ本格的な飛躍を

 最後に柳氏は、「特別月間」で「しんぶん赤旗」読者拡大の連続前進を確信に、目標達成に向けて本格的な飛躍に挑戦しようと呼び掛け。府委員会新事務所建設事業の推進へ、募金の取り組みなどの強化を訴えました。

比例・小選挙区候補が決意

 活動者会議では山口隆府後援会幹事長が開会あいさつ。衆院近畿比例候補の、こくた恵二衆院議員・国対委員長(京都1区重複)、宮本たけし前衆院議員(大阪5区重複)、清水ただし衆院議員(同4区重複)、こむら潤氏(兵庫8区重複)、わたなべ結(大阪3区)、かみの純一(同13区)、ため仁史(同15区)、もちづき亮佑(同18区)、北村みき(同19区)の各小選挙区候補が決意を表明しました(8面に各候補の決意表明を掲載)。
 8月16日告示、23日投開票の箕面市長選・市議選で、市長選に立候補を表明した住谷昇氏(「みどりとくらしを守るみんなの革新みのおをつくる会」代表委員)、市議選をたたかう神田たかお、名手ひろき、村川まみの各市議が紹介され、神田氏が決意表明。地区委員会や行政区の代表が、「特別月間」の取り組みなどについて発言しました。

 

新型コロナ 府が「大阪モデル」を緩和
対策の総点検・検証を

医師会長が厳しい批判

 柳氏は報告の中で、府の新型コロナ対策本部会議が今後の感染拡大に備えるとして3日に決定した、いわゆる「大阪モデル」の変更問題に言及しました。
 「大阪モデル」は休業や外出自粛を要請・解除する際の府独自の基準です。
 旧基準では、①新規の感染経路不明者数5人以上(直近7日間の平均)②経路不明者数の前週比が1倍以上(同)③新規PCR検査の陽性率7%以上(同)の3つの指標について、少なくとも一つを満たせば「黄信号」、全てを上回ると「赤信号」としてきました。
 変更後は、感染経路不明者数を10人以上、経路不明者数の前週比を2倍以上に引き上げ、陽性率に代えて直近7日間の累積新規感染者数120人以上を指標とし、すべてを満たすと「黄信号」、重症病床使用率70%以上になれば「赤信号」としました。
 柳氏は、経済を重視して危険信号の点灯基準をさらに引き上げたことに、大阪府医師会長はじめ専門家からの「感染予防の観点から許容できない」「現場の実態からかい離している」「危険な兆候を見逃すことになるのではないか」など厳しい批判を無視して発表したものだと指摘。「こうした府のコロナ対策の総点検と検証を進め、対策強化をさらに求めていきたい」と語りました。

 

(大阪民主新報、2020年7月12日号より)

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