ズバリわかる大阪都
「大阪市廃止=都構想」Q&A 2020年7月
08
(「特別区設置案」編)
Q8 「中之島合同庁舎」って?
Answer
もはや「自治体」とはいえない姿に
「特別区設置案」のもう一つの大問題は、「中之島合同庁舎」問題です。
これまで新しく設置する4つの特別区には、新庁舎を設置するとしていました。ところが、これには600億円程度が必要で、これではもたないと、公明党が「コストを抑えてほしい」と要望。そこででてきたのが、「いまの大阪市役所・中之島庁舎を、合同で使ったらいい」という奇抜な案です。
こうなると新しくつくる「淀川区」の職員は78%、「天王寺区」は49%が「北区」の庁舎に間借りすることになります。
自治体にとって、庁舎機能はきわめて重要です。様々な行政サービスの拠点であるとともに、災害時の復旧・復興の拠点ともなります。そのため、自らの自治体の区域外に本庁舎がある例は、鹿児島と沖縄の離島を除けば存在しません。
地域に足を踏み入れなければ、職員は住民や街のニーズをつかめません。「特別区」の看板であるはずのニアイズベターが、公明と維新の政治的取引によって、さらにゆがんだ制度設計となりました。