2020年07月18日
広がる格差・コロナ禍・気候変動
資本主義乗り越え未来へ
大阪革新懇が40周年記念講演会
斎藤幸平大阪市大准教授が講演
今年5月で40周年を迎えた「進歩と革新をめざす大阪の会」(大阪革新懇)は、「コロナ禍を経験して、いま資本主義をのりこえる」をテーマに、斎藤幸平・大阪市立大学准教授を迎えた記念講演会を11日、大阪市内で開催。新型コロナ対策で入場者を制限した上でWEB会議「Zoom」でも配信し、100人以上が参加しました。
開会あいさつした代表世話人の渡辺武さんは、「新型コロナ問題は、時代の転換として政治や社会のあり方を問い、利潤第一の資本主義社会は限界を迎えている」とし、「『大阪都』構想などを考える上でも、講演は大きな示唆となるだろう」と述べました。
斎藤氏は、資本主義の下で貧困、格差、労働問題、金融危機、長期停滞、気候危機、民主主義の危機が深刻化しているとし、「危機の時代こそどのような対策を取るかで未来が大きく変わる」と指摘した上で、気候危機の問題を軸に話を展開。気候危機もコロナ禍も「対策を遅らせると、より大きな経済的損失を生み、人命も失われる」と述べ、気候危機は、資本主義の格差の構造を根本的に是正することなしには、解決できないと強調しました。
(大阪民主新報、2020年7月19日号より)