「二重の逆流」と正面対決
希望ある新しい大阪つくる
日本共産党 大阪における5つの値打ち
日本共産党大阪府委員会と府後援会が7月4日、大阪市内で開いた「党と後援会活動者会議」では、「大阪における日本共産党の値打ち」を5つの点から述べ、支部が確信を持って語り広げようと呼び掛けられました。5つの値打ちを見てみます。(O)
コロナ対策に全力 政治動かす
国会・地方議会、草の根の力と結んで
新型コロナ危機に際し、日本共産党大阪府委員会は対策本部を設け、「自粛と補償は一体で」のポスターを張り出し、「新型コロナ問題緊急アンケート」の取り組みを開始。府議、市町村議員、党支部・党員が「お困りごとありませんか」と住民の声を丁寧に聞き、一つ一つ実現していく活動に奔走してきました。
党府議団は、多くの中小企業・個人事業主が、「自粛」要請で売上大幅減に追い込まれ、家賃や水光熱費の負担に苦しむ中、2月初旬にいち早く、府内産業への影響調査と支援を要請。さらに深刻化した4月初旬、府独自に中小企業に給付金を支給するよう求めました。
こうした中、府はようやく重い腰を上げ、中小企業100万円、個人事業主50万円の「休業要請支援金」をつくりました。しかしこれでは4分の1の業者しか対象にならないため、党はさらなる支援を求め、「休業要請外支援金」も実現。府政を動かしてきました。
各市町村議団も、府の支援がない中小企業・個人事業主への支援や、暮らし・子育て支援など、住民の声を議会質問や要望書などさまざまな形で行政に届け、独自策として実現させるなど、大きな力を発揮しています。
こうした活動ができるのは、党の支部と党員、読者、後援会が互いに結び付きながら、草の根で活動しているから。「国民の苦難あるところ、この党あり」の立党の精神で献身する、大阪の日本共産党の値打ちの真骨頂がここにあります。
国政を国民に取り戻すたたかい
一貫して安倍政権の政治私物化を追及
1千万人の「ツイッターデモ」など、先の国会で大問題となった検察庁法改定案は、世論の力で廃案に追い込まれました。国民がコロナ禍で苦しむ中「火事場泥棒」のようなやり方で強行を図った安倍政権に対し、国民の中で大きな批判が広がった結果です。
いま政権支持率は38%と内閣発足後最低に。不支持は6割にも上ります(JNN調査7月4日・5日)。
実はこの問題には「序章」がありました。2年前、森友問題を巡る公文書改ざんの国会追及で、官邸が法務省を通じて検察に介入した事実を明らかにしたのが辰巳孝太郎参議院議員(当時)。この時「法務省に巻きを入れた」とされた当事者が、当時法務省事務次官だった黒川氏であり、この時出された文書は、法改正の動機が官邸と近い人物の定年延長であったことを裏付けるものだったのです。
河合前法相・案里議員の逮捕・起訴に至った公職選挙法違反事件。現金を渡された県議が「首相と一緒に写った写真を見せられた」など、ここでも安倍首相との関わりが焦点となっています。
モリ・カケ・サクラ、そして検察庁法改定…今日誰の目にも明らかになった安倍政権の国政私物化をこれまで粘り強く追及し、国政を国民の手に取り戻すたたかいの先頭に立っているのが、大阪の日本共産党です。
維新との毅然とした対決が光る
道理のない「都」構想・住民投票に反対
大阪市廃止=「大阪都」構想のための住民投票を巡り、公明党が昨夏、維新に屈服し賛成に回り、自民党も大阪市議団は反対を貫くものの、府議団が「法定協議会」議決で賛成にまわりました。
公明党は17年総選挙で、「国会議員団も大阪市議団も大阪都に反対」(佐藤茂樹府本部代表)と叫び、自民党府議団も昨年の知事・市長ダブル選挙では、「都構想に終止符」を訴えていました。今回の屈服劇は、支持者からの大きな批判と反発を受けざるを得ません。
それに対し日本共産党は、①市独自の住民サービスは切り捨てに②自治体の体をなさない「中之島合同庁舎」③住民の声が届かない巨大な「一部事務組合」④財源なき「財政調整」で「大阪府」の言いなりに⑤「住民サービスは基礎自治体」「府は成長戦略」の名で「大阪府」が変質――という5つ角度から協定書の内容の矛盾を指摘し、反対を貫いています。
しかもコロナ禍のさなかの住民投票実施はまったく道理がなく、市民からも多くの批判が寄せられているものです。
筋を通し反対を貫く日本共産党に対して、「嵐が来ようが槍が天から降ろうが、断固として反対の姿勢を貫いている」(ジャーナリストの吉富有治氏・6月23日フェイスブック)との賛辞も寄せられています。
野党共闘の要石・懸け橋として
大阪史上初めての画期的な取り組みも
国会では、野党共闘の力でコロナ国会に挑み、ひとり10万円の特別給付金やフリーランス含む持続化給付金の実現、拡充など、国民の命と暮らしを守る大きな力を発揮しました。
そのきっかけは、17年総選挙で野党共闘が分裂の危機に直面した際、日本共産党が自ら候補者を降ろして野党共闘を守り抜いたこと。さらに昨年春、大阪12区衆院補欠選挙で、宮本岳志衆議院議員(当時)が現職を辞して野党共闘候補としてたたかったことは、昨年の参議院選挙での野党共闘の発展につながり、10選挙区での野党共闘候補の勝利と、自民党の単独過半数割れ・改憲勢力3分の2割れに追い込む結果をつくりました。
今年6月には、大阪のすべての野党が一堂に会し、対等の立場で大阪の未来について語り合う政策フォーラムを開催。大阪史上初めての画期的な取り組みとなりました。
野党共闘の発展こそが、きたるべき総選挙と「大阪市廃止=都構想」の住民投票で打ち勝ち、安倍政権とその補完勢力の「二重の逆流」を打ち破る力です。綱領に統一戦線路線を明記し、一貫して努力してきた日本共産党が、その要石としての役割を発揮すべき時です。
ポストコロナへ未来社会を展望
資本主義乗り越える道筋を示す党綱領
コロナ危機は、国にも地方にも、これまでの政策の抜本的見直しを迫ることになりました。インバウンド頼みだった大阪経済は急速に悪化、市民(2人以上世帯)の消費支出が2割落ち込み、有効求人倍率も5カ月連続減少、実質賃金のマイナスも全国以上です。
医療関係者は「今のままでは半年から1年で資金危機に陥る」と悲鳴を上げ、学校現場も、分散登校時には20人程度だった学級は40人に逆戻り、「子どもたちの健康を守れるのか」との不安の声も出されています。これまでの「自己責任」では、社会が成り立たないことが浮き彫りになっています。
日本共産党はこれらを踏まえ、「医療・保健体制の抜本的見直し」「インバウンド(外国人観光客)頼みの『成長戦略』から内需を温める経済政策への転換」「競争至上主義・詰め込みではなく子どもたちに『少人数学級』のプレゼントを」「そのためにも『公』の役割の発揮を」など提起し、広範な市民、他の野党と手を携えて、新しい大阪をつくろうと呼びかけています。
いま新型コロナや気候変動の危機に直面し、新自由主義の破綻、さらには資本主義そのものを問い直す声が世界中で起こる下、資本主義の矛盾の根源と、それを乗り越えて豊かな未来社会をつくる道筋を明らかにした綱領を持つ日本共産党の値打ちが、ますます光り輝いています。
(大阪民主新報、2020年7月19日号より)