おおさかナウ

2020年11月21日

カジノより市民を守れ
大阪市議会決算特別委 長岡ゆりこ議員が質疑

19大阪市会、東淀川区_長岡ゆりこ

長岡ゆりこ市議

 大阪市の2019年度一般会計決算を審議する市議会決算特別委員会が17日開かれ、日本共産党の長岡ゆりこ議員が、新型コロナ対策や大阪湾の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)へのカジノを核とした統合型リゾート(IR)誘致の問題などについて質問しました。
 長岡氏は住民投票で政令市・大阪市存続が決まり、「『都』構想よりもコロナ対策に集中してほしい」との市民の声が大きかったことを真剣に受け止め、今後の市政運営に当たるべきだと主張。コロナ感染状況が全国でも深刻な大阪で、保健所体制の整備や保健師確保に努めるよう求めました。
 市は夢洲でのIR開業時期を、当初計画の万博開催前(24年)から1~2年程度遅らせるとしていますが、開業の遅れに伴い発生する膨大なコストの負担は未定。長岡氏は「リスクが認識されているのに、どう対処するか決まっていないのは重大」と指摘しました。
 長岡氏は、コロナ禍でカジノは斜陽産業となり、大阪進出を表明していたIR事業者MGMリゾーツも莫大な損失を生み、8月には米国で1万8千人解雇したとの報道もあると指摘。「こんな危うい経営状況の事業者を誘致する契約を結べば、府市が事業を中止すると35年の長期にわたり賠償責任を負わされる。自治体の自己決定権をないがしろにするものだ」と述べました。
 IRの基盤整備や高速道路建設に莫大な税金を投入する一方、小中学校では雨漏りや汚いトイレなどが改善されない状況を示し、「税金の使い方が根本的に間違っている」と力説。カジノ・IRについての世論調査(10月)では賛成37%反対52%で、「カジノはきっぱり断念し、市民の命と子どもたちが安心して成長できる環境のために財政を使うべき。政令指定都市として責任を果たすというのはそういうことだ」と述べました。

(大阪民主新報、2020年11月22日号より)

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